キーボードは少々打ちにくい。解説ビデオ等で確認した方も多いと思うが、任天堂のWiiのようにターゲットのキーが大きく表示される。Wiiを体験済みだったので、フラットなソフトウエア・キーボードでも打ちやすいと思っていたのだが、Wiiとはちょっと違った。Wiiの場合は、コントローラを動かすと、その先のキーが大きくなり、ターゲットの文字が大きくなったところでボタンを押す。大きくなった文字でポジションを確認した後に入力となる。iPhoneの場合、キーに触れた時点で文字が大きくなるので、拡大がポジションの確定に使えない。叩いた (入力した) 瞬間に、違う文字が大きくなって、間違ったのが判る。キーボードは、人差し指でキー2つ、親指ならキー3つぐらいのサイズなので、わずかなズレが誤入力になってしまう。1日使ってみて、いくらか早く正確に打てるようになったが、凹凸のあるメカニカルなキーボードの方が正確に打てそうだ。

アルファベット用キーボード

数字用キーボード

SafariでURLを入力する際のキーボード。スペースのないURL仕様だ

だからといって、iPhoneが入力しにくいわけではない。予測変換やエラー訂正などの入力支援機能が指の迷いや誤りを補い、効率的なタイピングを可能にしてくれるのだ。予測変換では辞書の言葉だけでなく、コンタクトの人名も候補として出してくれる。エラー訂正では、たとえば「time」をタイプする時、timまでタイプし、次の"e"で誤ってとなりの"w"を押してしまったとしても、ちゃんと"e"が大きくなる。"pizza"を"ouzza"というように、最初の2文字でとなりのキーを押してしまっても、iPhoneはタイプした位置から"pizza"だと推測してくれる。小さなキーよりも太い指で押すことを前提に、特にキーレイアウトを踏まえた誤りの訂正には力を入れているようだ。Appleの解説ビデオでは、iPhoneの入力支援のインテリジェンスを信じてタイプしろと勧めている。とりあえず、おまかせした方が早そうだ。だが、ある程度は、ユーザー本人のタイピング力の向上、そしてiPhoneの学習を待つ必要がある。入力に関しては、しばらく使用してから、あらためて報告しようと思う。

"time"とタイプするつもりで、最後の"e"で完全にとなりの"w"を押しているが、ちゃんと"e"が大きくなる

"pizza"と入力するつもりで"p"と"i"をとなりのキーを押してしまっても(ouzza)、ちゃんとpizzaと訂正してくれる