Schmidt氏は公開インタビューの冒頭で、「Google Docs & Spreadsheets」にプレゼンテーション機能を追加する計画を明らかにした。Google技術ディレクターのSam Schillace氏によるブログの書き込みによると、プレゼンテーション機能はGoogleが買収した米Tonic Systemsの技術をベースに、今年夏にも提供開始される。

最初に「今日の発表は次のどれでしょう?」というスライド。左から「Gmailの脱ベータと同時にマル秘ベータに」「トイレWi-Fi」「Googleフードビジネスに」

「Google Docs & SpreadsheetsはMicrosoft Office対抗を視野に?」という問いに対して、Schmidt氏は真っ向から否定した。Docs & SpreadsheetsはOfficeほど豊富な機能を備えていないし、デスクトップではなく、Webを通じたコラボレーションを重視している。Officeを置き換えるというよりは、新しい種類のドキュメントサービスだという。

この答えにBattelle氏はあきれ顔で、「本音で話しましょう。誰もがOfficeと競合しようとしていると思っていますよ」。そこまで突っ込まれるとSchmidt氏の方が折れて、「たしかにWebを多用する人にとっては、Google AppsはOfficeの代替になり得るでしょう」と認めた。

Googleの今後の方向性については明確な回答を避けたが、代わりに前日のキーノートのトピックとなったAmazonのS3に競合するようなサービス提供については否定した。つまり、度々噂されているGoogleのオンラインストレージ・サービス提供の計画はない……というのだ。S3については「Webプラットフォームとして素晴らしいアイディアで、上手く実行している」と認めたが、「プラットフォームという点で今、われわれが関心を持って取り組んでいるのはGoogle Appsだ」とSchmidt氏。

最後に「今後Webで最も成長が見込める分野」として「モバイル」を挙げた。「モバイルフォンはユーザーの個性が反映されるデバイスであり、3G、そして4Gの次世代ワイアレスネットワークはとてつもないパワーを持つだろう」と予測した。