• 総合建築会社Z社で、急きょ本社のIT管理者に任命されたA子

総合建築会社Z社で、急きょ本社のIT管理者に任命されたA子。特に拠点間VPNを導入したことで、本社と営業所のネットワーク状況は大きく変わりました。物理的な距離を意識することなく、あたかも同一のネットワーク上にいるかのような利便性や安全性が得られるようになったのです。

この変化は、IT管理者の役割にも影響を与えました。本社と営業所がVPN接続されたことで、営業所ネットワークで発生した軽微なトラブル程度なら、本社にいながらA子が対処できるようになりました。

営業所のIT管理を遠隔で行いたい

A子
「営業所のIT管理まで任されるとは、私も成長したな~。大きなトラブルは結局現地のIT管理者さんが対応していたわけだけど、管理者さんはみんな忙しそうだし、今後は現地への出張が増えそう。それはそれで楽しみ……あ、電話だ」

Bさん
「もしもしA子? 本社だけじゃなくて、営業所のIT管理も任されたんだってな。伝説のIT管理者に向かって一直線だなあ」

A子
「あ、Bさん、こんにちは。まだまだ私なんてBさんには全然及びませんよ。ただ押し付けられただけですって」

Bさん
「ああ、それ実は俺が推薦したんだよ。A子に押し付け……いや任せたらどうかって。いまは運用負担もコストも削減しなきゃいけないし、営業所のIT管理が重荷になってるし」

A子
「やっぱり押し付けられたんですね……」

Bさん
「いやいや、任せたんだよ! ……まあそういうわけでコスト削減しなきゃいけないだろ? 営業所に出張とかは行かせられないしなあ」

A子
「え、出張ないんですか!? 札幌とか博多とかでおいしいものを食べたかったのに~」

Bさん
「まあ、そう言うなよ。それよりまずは営業所にあるネットワーク機器を遠隔管理する必要がある。そこでYNOを使おう」

YNOを使ってできることとは?

いろいろとあきらめたA子は、YNOについて調べてみました。

YNOは、ヤマハのネットワーク統合管理サービス「Yamaha Network Organizer」のことで、これを活用するとネットワーク機器をクラウドベースで監視・管理できます。

従来のネットワーク機器の監視・管理では、ルータやスイッチが接続されたLAN内の端末から、ブラウザを使ってネットワーク機器に搭載されているWebGUIにアクセスする方法が一般的でした。

ところがYNOでは、遠隔地にあるネットワーク機器の設定情報をすべてクラウド上で管理できます。そのためルータの初期設定のために現地に出向いたり、初期設定をしたルータを送付したりといった作業を行う必要がなくなり、YNOのWeb管理画面上で簡単に設定できます。

A子
「本社にいながら営業所のネットワークを管理できるのか……」

YNOには、主に6つの機能があります。

1. ネットワーク機器の情報管理

ネットワーク機器の情報が自動的にクラウドに集約され、一元管理できます。遠隔地にあるネットワーク機器の情報管理は面倒で煩雑になりがちでしたが、YNOの導入によってそうした管理をシンプルにできます。

  • ネットワーク機器の情報管理

2. ネットワーク異常の一元把握(アラーム検知機能)

YNOのダッシュボード画面には「ステータス一覧」「アラーム一覧」が表示されます。ステータス一覧では、機器の接続状態やトンネル、WAN回線の接続状態を把握できます。アラーム一覧では、発生した異常の詳細を一覧で把握できます。ネットワーク機器の個体異常の発生などをメールで知らせる機能により、ネットワークのトラブルにいち早く気づき、障害の拡大を防止できます。

  • ネットワーク異常の一元把握(アラーム検知機能)

3. 複数機器設定の自動化

従来は、ネットワーク機器のファームウェアバージョンアップのために、IT管理者が現地に出向く必要がありました。しかしYNOでは、ファームウェアバージョンアップやコマンド実行をWeb管理画面上から行えます。また、これらの作業はスケジュール実行できるので、作業負荷の低減につながります。

  • 複数機器設定の自動化

4. LAN環境把握

「LANマップ」の一機能である「一覧マップ」の画面を、YNOで表示することができます。複数拠点の一覧マップを表示し、LANに接続されている端末の稼働状況を容易に把握できるのがポイントです。

5. GUI Forwarder

管理しているルータのWebGUIをYNO画面内に表示できます。これによって、ルータのWebGUIで行っていた設定・管理はすべてクラウド上で行えるようになります。さらに「LANマップ」も表示できるので、ルータ配下のスイッチや無線アクセスポイントの設定・運用までをYNOを通して実施することが可能です。

  • GUI Forwarder

6. ゼロコンフィグ

ルータの初期設定情報(ファイル)をYNOに保存しておくと、簡単な操作で現場ルータへ設定情報を配信し、実行、配備できます。ルータの初期設定のために現場に向かうことや、事前のキッティング作業が不要になるうえ、設定ファイルを持ち歩く必要がなくなるので、安全性が高まります。

  • ゼロコンフィグ

A子
「遠隔でできる操作がとても充実している。確かに、私がわざわざ現地に出向く必要はないな」

YNOを利用するには、基本ライセンスおよび管理するネットワーク機器の台数分のライセンスが必要になります。A子はまず管理台数3台以下なら3カ月無料でお試しできる「試用ライセンス」からスタートしました。

支社でネットワークトラブルが発生!

ある日のこと、沖縄営業所のDさんからA子に電話が入りました。沖縄営業所はZ社が新たに開設することになった営業所で、先乗りしているDさんが一人、本格的な営業開始に向けて準備を進めています。

  • ルータが自動的にYNOから本番用コンフィグをダウンロード

Dさん
「A子さん、沖縄営業所のDです。もう大変なんですよ。なんといっても私一人しかいないですからね……」

A子
「Dさん、お久しぶりです。沖縄営業所の開設準備は進んでいますか? もしかして寂しくなって電話してきたとか?」

Dさん
「あ、わかりました? まあインターネットでもあれば、寂しさも少しは解消されるんでしょうけど……。あの、インターネットっていつ使えるようになるんですか?」

A子
「え、まだ使えていないんですか? たしか機材はだいぶ前に送ったはずですが……」

Dさん
「機材……送った……?」

A子
「そちらにRTX830と書かれた箱がないですか? それを接続しないとインターネットが使えないんですよ。もう通信事業者さんの工事は済んでいますよね」

Dさん
「はい、工事は先日終わって、あとは設定すればOKと言われました。だけど設定と言われてもよくわからなくて……。しかも一人ですから」

A子
「はいはい、しかたないわね。じゃあ、いまから接続しちゃいましょう。まずその箱の中から機材を取り出してください」

Dさん
「……中から弁当箱みたいなやつが出てきました。あと、SDカードとUSBに挿すものも」

A子
「それはUSBドングルですね。そうしたら弁当箱みたいなRTX830に、電源ケーブルとLANケーブルを接続してもらえますか」

Dさん
「えっと……接続しました」

A子
「そうしたら、SDカードとUSBドングルもルータ本体に接続して、スイッチをオンにしてください。あとはYNOのゼロコンフィグ機能で対応するので、Dさんがなにか設定することはないですよ」

するとPOWERランプが点滅し、「ピポ」というアラーム音のあと、STATUSランプが点滅。ルータが自動的にYNOから本番用コンフィグをダウンロードし、コンフィグが置き換わると「ピポピ」というアラーム音が鳴りました。

一方、A子は本社でYNOの機器一覧画面を見ていました。何度かリロードすると「New CPE」と表示される機器が現れました。

A子
「Dさん、こちらからも沖縄のルータが見えましたよ!」

Dさん
「本当ですか? 私、ほとんど何もしていないんですけど、もうインターネットが使えるようになったんですね。こんなに簡単なら、もっと早くやればよかったなあ」

A子
「よかったです! これで準備がさらに進みますね」

わざわざ営業所に出向かなくても遠隔でネットワークを構築できたA子。札幌や博多へ出張する道は遠のいたものの、新たな経験を積み重ねたことで本格的なIT管理者へとまた少し近づきました。

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  • わざわざ営業所に出向かなくても遠隔でネットワークを構築できたA子

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