Pythonエンジニア育成推進協会の吉政でございます。今、データ分析の分野が注目を集めています。Googleトレンドでこの10年間のデータ分析の注目度を見てみると、きれいな右肩上がりになっています。
本業でマーケティングコンサルタントをしている立場から話をすると、このような長期的な右肩上がりの傾向は一時的なブームで盛り上がっているのではなく、実際にそのカテゴリが市場や企業内のニーズに合致して伸びていることが多いです。今回のデータ分析の周辺を見てみると、「ペーパーレス」、「IoT」、「見える化」、「デジタル化」、「ハイパーオートメーション」、「DX」などのキーワードによる影響が大きく、いずれもデジタル化による運営や業務の効率化、自動化というのがテーマになっています。デジタル化が浸透していくと、あらゆるものがデータ分析されるようになっていきます。もちろん、データ分析は昔からニーズが高かったのですが、デジタル化が進む前は、データをデジタル化するところから始めなければならず、膨大な時間やコストがかかることが多かったのです。そういう意味では、デジタル化によってデータ分析を行いやすくなったと言えるでしょう。
データ分析を実施する意義
データ分析を実施する意義は、その環境や戦略によって様々ですが、おおざっぱな私の意見は以下の通りです。
- ビジネスにおける判断がデータ分析によって正確になる
- 分析したデータをもとにした会議が行われるので、主観や個人的な意見による議論が減り、会議が効率化されやすい
- データ分析によって新しい気付きやアイディアが出ることがある
議論をするときに「~と思う」という発言が多いですよね。そして、多くの人が同じように思うと決定されるようなことがあります。もちろん全ての議論において証明が必要というわけではないとは思いますが、データによる証明があると議論がぶれなくなり、決定事項を短期間で正確に導きやすいのです。そしてデータ分析をしてみると意外な結果になることもあり、そこから新しい気付きやアイディアが出ることも多いです。そういう意味でも、データ分析には多くの意義があると思っています。
データ分析には土地勘と分析手法と分析システムのノウハウが必要
分析手法とその分析を行うためのシステムのノウハウだけがあっても、その分野の土地勘とデータ項目の設定ノウハウがないと良い分析はできません。特にデータ分析は長期にわたって行うことが多く、あとからデータ項目を変更することが難しいです。そのため、データ分析の設計を行う時点で、現状把握したうえで、将来に起こることや期待する結果を想定することが多いのです。
ここで本題に入りますが、中高年の方の中には、現在の会社を定年した後や早期退職した後の副業を考えている方も多いと思います。その分野でそれなりの知見を持っている方の場合は、前述の「土地勘と分析手法と分析システム」のうち「土地勘」をすでに持っている可能性が高いです。たとえば、その分野で20年30年と働いてきた知見はとても貴重であり、定年後に顧問やアドバイザーとして働く方もいると思います。その際にデータ分析の手法や分析用のシステムの知見がゼロだった場合はどうでしょうか?
データ分析は多くの場合、一人ではなくチームで行います。データアナリストの方やエンジニアの方と会話することも多いですが、その際に分析手法と分析システムの知見が全くないと、会話も効率よく進みません。どこまでデータ分析の能力を高められるかは人によって差が出てくると思いますが、全く知らないままなのか、自分の能力を活かせるくらいの知識があるのかでは相当違ってくると思います。
そこで、手前みそになりますが私が個人的にお勧めしたいのは「Pythonによるあたらしいデータ分析の教科書」を読まれることです。
この本は、データ分析において多く活用されている代表的な技術の一つであるPythonを活用したデータ分析を基礎から学べる書籍です。まずはこの本を理解できるようなれば、データ分析の現場でデータアナリストやデータ分析エンジニアの方々と会話ができるようになると思います。Pythonを活用したデータ分析を学ぶことによって、ツールによる制限を受けることなく、自分自身がやりたいデータ分析を行えるようになると考えています。実際にデータ分析をしていると、「この部分を今チョット修正したい!」と思うようなこともあると思います。そのような時にPythonを活用したデータ分析を理解していると、助かるような局面もあると思います。
ちなみにこの本は、当協会が全国300か所で実施しているPython 3 エンジニア認定データ分析試験の主教材になっています。本を読んで学ばれた方は、ぜひこの試験で学習のチェックをしてみてください。データ分析に関する仕事を始めるのでしたら、資格を取っておいた方が営業トークにもなりますし、就職を考えている方には「勉強をしっかりする人」という印象にもなります。そして、同じレベルの人が二人いて、一人は独学だけで、もう一人は独学の上、試験にも合格していたら、採用されるのは後者の人になりますよね。
Python 3 エンジニア認定データ分析試験に興味がある方はこちらをご覧ください。
また、この本を初心者が読んでみて躓いたところをまとめたコラムがこちらで公開されています。併せて読んでみると、より理解が進むと思います。
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