データのバックアップは、いざというときでも業務継続可能にするため、どの企業・組織においても重要なテーマだ。そのソリューションとして注目のツールが、Arcserveが提供する統合バックアップ/リカバリツール「Arcserve Unified Data Protection(以降 Arcserve UDP と表記)」である。

Arcserveは、同製品の使い勝手や操作性、機能について実際に触れながら知ることができるハンズオンセミナーを参加費無料で開催している。そのうち、Arcserve UDP のハンズオンセミナーは前編・後編の2日間で構成されている。

前編は、Arcserve UDPによるバックアップからサーバ丸ごと復旧までを一通り体験でき、後編は、仮想化基盤での柔軟なバックアップや災害対策・業務継続に向けた高度な活用方法が理解出来る。

今回は前編の模様をお届けする。

  • セミナーの様子①

※記事内で使用している操作画面はマニュアルより抜粋しているため、操作画面上の日付は取材日とは異なっております。

Arcserve UDPによる簡単イメージバックアップを体感

Arcserve UDPは、いわゆるイメージバックアップの手法でシステムとデータを高速バックアップでき、万一の際には迅速復旧できるのがポイントだ。操作や設定に難しい部分はなく、セミナーではその簡単さを体感できる。

今回取材したのは、2023年4月12日に開催された「Arcserve UDP<前編>簡単、まるごと、イメージバックアップ」ハンズオントレーニング。他の受講者とともにバックアップ/復旧操作を体験しながら機能の基本を学んだ。

前編のセミナーは約3時間にわたるプログラムで、インストールから設定、バックアップ、システムやデータの復旧まで、実際の運用をコンパクトに体験できるようになっている。参加者には、作業環境をあらかじめ構築した1人1台のWindowsの実機が用意された。

  • 1人1台の実機を用意

    1人1台の実機を用意

  • 参加者にはノベルティも配布された(取材日はスマホスタンド、ボールペン、巾着袋が配布)

    参加者にはノベルティも配布された(取材日はスマホスタンド、ボールペン、巾着袋が配布)

まずはArcserve UDPの概要説明から。イメージバックアップはディスク全体をまるごと高速にバックアップする手法で、リカバリもOSやデータを含むシステム全体でそのまま復旧できる。そのイメージバックアップの中でもArcserve UDPは、シンプルな設定で簡単にバックアップ/復旧が可能で、個別ファイル単位での柔軟な復旧や、異なる機種のサーバへの復旧も可能となっている。

この簡単バックアップを支えるのが、継続的な増分バックアップだ。バックアップデータの保存先を設定するだけで、初回のフルバックアップ実施以降は増分バックアップを繰り返すため、バックアップ先ディスクの容量節約も可能。そしてリストアも直感的操作で簡単に実行できる。こうしたArcserve UDPのメリットが、講師からわかりやすく解説された。

  • セミナーの様子②

面倒な設定の必要なくあっという間に丸ごとバックアップ

概要の説明後は、本セミナーの目玉である、実機を使ったバックアップ/復旧体験だ。

高度な機能を誰もが簡単に操作・運用できるのがArcserve UDPの最大のポイントだが、実際にどれほど簡単なのか、興味深く臨んだ。なお、演習はVMware Workstationの仮想マシン環境を使い、ほぼデフォルト設定のまま、バックアップ対象サーバのC(システム)、D(データ)の2つのドライブを含むサーバを丸ごとEドライブにバックアップする形で行われた。

最初はArcserve UDPエージェントのインストール。これは通常のアプリケーションと同様の感覚でインストールが完了。完了後は再起動も不要で、デフォルト設定のまま簡単にインストールできることがわかった。

続いてはバックアップ設定を行い、初回のフルバックアップを実行する。バックアップは本来、「何を」「いつ」「どこへ」「どれくらいの頻度で」行うかを設定しなければならないが、Arcserve UDPの場合、一般的なバックアップ設定がデフォルトで組み込まれており、その手間は不要。もちろんより細かな設定も可能だが、今回は「簡単さ」を体感することが第一の目的であり、デフォルト設定をベースに進められた。

最低限必須な作業であるバックアップ先の指定を行ったら、すぐに初回のフルバックアップへ。本来なら設定したスケジュール(デフォルト設定では午後10時)に実行されるが、今回は演習ということもあり手動で行った。ほとんどの操作をデフォルト設定のまま進めていくだけなので、滞りなくフルバックアップまで完了した。ちなみにバックアップデータもデフォルト設定で圧縮が有効化されるため、まさにバックアップ初心者であっても迷うことなく短時間で運用を始められると感じた。

  • (操作画面)バックアップのスケジュールを設定

    バックアップのスケジュールを設定

  • (操作画面)フルバックアップが完了した

    フルバックアップが完了した

初回のフルバックアップ後は、前述のように増分バックアップが継続的に行われていくことになる。つまり、2回目以降はより短時間でバックアップできるほか、変更部分の増分のみのためディスク使用量も削減できる。運用時間短縮だけでなく、ディスクへの投資も抑えられるのが大切なポイントだ。この増分バックアップも演習のため手動で実行したが、設定を行う必要もなく、まさにあっという間という印象だった。

  • 講師の成田梨花さん①

    わかりやすく解説してくれる講師の成田さん

  • 実機操作で演習する様子

    実機操作で演習する様子

リストアやベアメタル復旧も簡単

次はファイルをリストア(復旧)する演習だ。ファイルをフォルダごと削除したあとリストア画面を起動し、先ほど作成した最新増分バックアップの復旧ポイントが選択されていることを確認。この復旧ポイントは初回フルバックアップに最新増分バックアップがプラスされたもので、最新のバックアップを実行した(復旧ポイント)時点で存在したすべてのファイルを簡単にリストアできる。リストアするフォルダ(削除したフォルダ)を選び、あとはデフォルトの状態でリストアを実行すると、削除したフォルダが無事復元されていた。ここも操作に難しいところは一つもない。

  • (操作画面)増分バックアップによって作成された最新の復旧ポイントが選択されていることを確

    増分バックアップによって作成された最新の復旧ポイントが選択されていることを確認

  • (操作画面)リストアするフォルダを選択

    リストアするフォルダを選択

  • (操作画面)リストアを実行

    リストアを実行

  • (操作画面)最新のバックアップ(復旧ポイント)からデータがリストアされた(該当のファイルを開くと、増分バックアップ時にファイルを編集した内容が反映されており、最新の状態でリストアされていることが確認できた)

    最新のバックアップ(復旧ポイント)からデータがリストアされた(該当のファイルを開くと、増分バックアップ時にファイルを編集した内容が反映されており、最新の状態でリストアされていることが確認できた)

Arcserve UDPではWindowsのエクスプローラーからリストアすることもできる。演習ではこのリストア方法も体験したが、この機能を使うと、使い慣れたエクスプローラーからファイルをコピーする時と同じようにドラッグアンドドロップするだけで、すべての操作を完結できるので、それこそ誰でも簡単にリストアできることだろう。

演習の最後は、ベアメタル復旧だ。ベアメタル復旧とは、何も入っていないディスクに対し、OSやアプリケーション、データなどをすべて含めた状態で丸ごと復旧することである。

一般的な復旧では、たとえば災害などでサーバが壊れた場合、まずハードウェアを修理し、その後にOSのインストール、更新プログラムやパッチの適用、アプリケーションのインストール、バックアップソフトのインストール、アプリケーションやデータの復旧を行い、最終的に動作確認を経てようやく運用再開となる。言うまでもなくこれには相当な時間を要してしまうが、その点、ベアメタル復旧ならまるごと復旧できるため、簡単・シンプルかつ迅速に運用再開できるのが最大のメリットだ。

Arcserve UDPのベアメタル復旧では、あらかじめ作成した復旧用メディアで起動し、面倒な手順を省いてバックアップデータから簡単に復旧を実現できる。演習ではウィザードに沿って短時間でメディアを作成。そのメディアを使い、障害が発生したサーバの復旧を体験した。復旧の前に、稼働中のWindowsをいったん壊し、OS復旧からまるごと体験する下準備を参加者各自で行う。OS環境を壊すという体験はなかなかできないもので、新鮮な感覚を味わえた。

ベアメタル復旧の操作も、ウィザード画面に従って進めていけばいいので簡単。いざというときも慌てて操作ミスを起こす可能性を減らせるだろう。

参加者の声と講師からのメッセージ

1時間程度のArcserve UDPによるバックアップ/リカバリ体験が終わり、その後はArcserve UDPの運用において役立つヒントや実践事例などが披露された。さらに、Arcserve UDPのコンポーネント構成やライセンス体系について解説され、全体を通して約3時間に及ぶセミナーが終了した。

セミナー参加者からは「大変分かりやすかった」「ベアメタル復旧は日常体験できないので、実機のハンズオンは有り難いです」といった声が寄せられている。

最後に、講師を務めたArcserveの成田梨花さんからのメッセージを紹介しよう。

  • 講師の成田梨花さん①

    arcserve Japan合同会社
    講師 成田梨花さん

「無償ハンズオンセミナーにはIT・システム管理者の方をはじめ、業界を問わず幅広い立場や年齢の方が参加されます。Arcserve UDPはもちろん、バックアップ運用自体が初めてという初心者の方もいらっしゃいます。

このセミナーは、バックアップ運用の重要性をご理解いただくだけでなく、Arcserve UDPに興味をお持ちの方や、導入に迷われている方のお力添えになるような内容となっています。セミナー終了後には案件相談のお時間を設け、『私でも安心して使えそうだ』と思っていただけるよう、ご質問にも丁寧にお答えいたします。

前編の一番の目玉は、やはりシステム復旧を体験できること。検証環境を作るのは手間がかかりますし、いざという時にきちんと復旧できるか不安というお声を伺うことがございます。セミナーでは、検証環境を起動不能な状態にした上でシステム全体を復旧するテストができますので、程よい緊張感をもってバックアップやリカバリの運用を体験していただけます。私としてもみなさんの理解をより深められるよう、参加者の方々と一緒に学ぶという心構えで常に登壇しているので、さまざまな立場や知識・レベルの方に安心して参加していただきたいと思います」

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後編のレビュー記事はこちらから

関連リンク

・本記事で紹介した無償ハンズオンセミナー「Arcserve UDP <前編> 簡単、まるごと、イメージバックアップ」へのお申し込みはこちらから

https://marketing-navi.jp/seminars/hpeegv/seminar_3

・Arcserve Japan公式HP

https://www.arcserve.com/jp

・「Arcserve Unified Data Protection(Arcserve UDP)」の詳細はこちら

https://www.arcserve.com/jp/products/arcserve-udp

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