連載の第2回では、採用活動における広報とマーケティングの戦略設計について解説しました。第3回となる今回は、SNS・動画・音声メディアなど、多様なチャネルをどう活用し、求職者との接点をどのように設計するかをテーマにお届けします。→過去の「令和時代の採用ブランディング」の回はこちらを参照。

かつて「採用」は人事部門の領域、「広報」は広報部門の専門領域として分けて捉えられてきました。しかし、企業と社会の関係性が変化するなかで、「採用は広報の一部であり、広報もまた採用に寄与する」という考え方が主流になりつつあります。

特にZ世代のようなデジタルネイティブ層には、共感を呼び、リアルな声が届く“物語性ある発信”が鍵となります。今回は、経営者、PR担当者、人事担当者の方々に向けて、チャネルごとの特徴や設計ポイント、KPI設計の考え方まで、デジタル時代の採用広報に必要な視点を紹介します。

多様化するデジタルメディアの活用法

かつては「就職情報サイト一択」であった採用チャネルも、SNSなどの普及により多様化が進み、求職者との接点がマルチチャネル化しています。

特にZ世代においては、企業との最初の出会いがSNS経由であることも珍しくなく、チャネル選定そのものが採用成果を左右する要素となっています。

また、SNSには拡散力があり、企業の魅力が自然に広がることで、想定以上の層にリーチすることが可能です。ここでは、各メディアの特性と戦略的な使い分けについて見ていきます。

メディア別の特性とセグメント戦略

デジタルメディアはそれぞれ、得意とする「届け方」と「伝わり方」が異なります。目的やターゲットごとに最適なメディアを選び、“どこで・誰に・どう届けるか”を設計することが、求職者との接点づくりの質を大きく左右します。

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