本連載では、さまざまな業界で取り組んでいる「映像データによる“現場DX”」を現場担当者の声と共にご紹介していきます。どのような課題があり、そこでどう映像データを活用し、どのような成果が見られたのか。今回は、コロナ禍でクラウドカメラを導入し、映像を活用した現場DXに着目します。

きっかけは医療安全の目的から

1975年に開業した社会医療法人 小寺会 佐伯中央病院は、大分県南部に位置する佐伯市の中核病院です。全13の診療科のほか、大分県指定へき地医療拠点病院、在宅療養支援病院、二次救急指定病院として地域の医療介護における安全・安心を提供しています。

クラウドカメラ導入のきっかけは、2021年12月に計22台のクラウドカメラを院内に設置し、医療安全を目的とした実証実験を開始したことです。各階のフロアに設置し、患者の動向や看護師の業務状況を簡単に確認することができる体制を整えました。

「当院では、スタッフが患者さんと向き合う時間をしっかり確保するために、ICTツールによる業務効率化をもっと推進したいと考えていました。当初は院内の医療安全、防犯対策のツールとして、看護師が常駐するサービスステーション付近にクラウドカメラを設置しました。ただ、インシデント発生時の状況確認という意味合いが濃かったので、病棟内で何か起きたときに映像を確認するといった利用にとどまっていました」(同院 事務部長)

そんな中、2022年2月に同法人の関連介護施設で新型コロナウイルスの感染が発生し、病院側で患者の受け入れが必要になりました。

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