2021年10月にSaaS型コラボレーションツール「Notion」の日本語ベータ版がリリースされてから、まもなく2年。2022年11月には正式リリースされ、多くの人が直感的なインターフェースに感動し、オリジナルのワークスペースをつくり込むことに熱中したのではないだろうか。かく言う筆者もその1人、リリース直後に、タスク管理のワークスペースと担当記事リストを作成し、今でも愛用している。

……が、正直に言うと、その時から筆者のワークスペースはあまり変化していない。どんどん新たなテンプレートが登場しているとか、ついにNotion AIがリリースされたという話を耳にする度、「お、ついに!」とワクワクするのだが、日々の業務に追われ、チャレンジするまでには至らなかった。

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  • しかし、折しも世はリスキリングブーム の真っただ中。筆者はもう一度、Notionと向き合い、スキルアップする決心を固めた。課題として、架空の家族を想定し、夏休みのさまざまな予定をNotionで一元管理できるようにすることを目指す。

    ここで心強い味方が現れた。Notion Labs Marketing Lead 竹永昌氏だ。同氏のご協力により、ワークスペースをより便利でスタイリッシュにするためのアドバイスをいただくことができた。Notionに興味があるけれどまだ使ったことがない方や、筆者同様、Notionをもう少し使いこなせるようになりたい方は、ぜひ参考にしていただきたい。


    夏休みの予定をカレンダーで共有しよう

    まずはシンプルに、「カレンダービュー」を利用した家族のスケジュール共有用のワークスペースを作成する。カバー画像には、夏らしい1枚を設定。家族3人の予定を管理するため、「父」「母」、中学校3年生の娘「ナツキ」というタグを作成し、ざっと予定を入力してみた。その際、Notionアンバサダーのまみぞう氏のnoteを参考に、カレンダーを日曜始まりから月曜始まりに変更した。地味なことだが、使いやすいカレンダーには、自分が見慣れたスタイルにすることも大切だろう。

    カレンダー下部にはこれから作成する他のページへのリンクも設置し、ウェブサイトで言うところの「ホーム」のような役割のページをイメージした。

    わずかなコツで、見やすさ向上

    作ってみて感じたのは、“悪くはない。でもまだもう少し何かが足りない”ということ。早速竹永氏に相談すると、「タグがテキストなので、文字量が多いのでは」というご指摘をいただいた。そこで「父」「母」「ナツキ」というタグをそれぞれが好きな「サッカー」「ワイン」「かき氷」のアイコンに変更。一気にカラフルさが増した。さらに、ワークスペース全体画面右上の「…」から「左右の余白を縮小」を選択し、カレンダーの幅を広くしたことで、見やすさも向上させる。

    アイコンのルールについても、文章を目立たせる「コールアウト」という機能を使い、カレンダー下部に追加した。勢いに乗って、その下の各ワークスペースへのリンク部分も背景色を加えたり、アイコンを入れたりして、見た目の華やかさを演出。ちょっとした工夫で、「区切り線」だけで区切っていた筆者自作のものよりもぐっと楽しそうなカレンダーに改善できた。

    さらに竹永氏から教えてもらったのが、フィルター機能を使ったカレンダーのアレンジだ。 これは、「フィルターを追加」→「高度なフィルター」で特定の単語を指定すると、その単語を含んだ予定だけを表示できるというもの。例えば、塾関連の予定だけを抽出したい時は、「高度なフィルター」で「塾」と指定すればよい。

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    今回は、家族の予定を共有するカレンダーを中心としたワークスペースを作成し、アドバイスを基にブラッシュアップした。ちょっとしたアイデアでより使いやすいスペースを作成できる“Notionならではの楽しさ”を久しぶりに感じることができた。この気持ちをキープしたまま、次回は子どもの宿題の進捗や成績の管理に使えるワークスペースの作成に進む。