Notion Japanは3月28日、都内で2月に発表した新機能「Notion AI」に関するメディア向けのワークショップを開催した。本稿では筆者が同機能を体験する機会を得たので、その模様をお届けする。
サードパーティ製の言語モデルを採用した「Notion AI」
Notion AIは、Notionのワークスペース上で利用できるAIサービス。AIツールを別に立ち上げることなく、ワークスペース上でAIを活用でき、業務効率化や生産性向上を図ることができるという。現在、日本語も含めて14カ国語に対応している。
また、これまでNotion上で蓄積してきたナレッジや情報をそのまま活かせるため、AIの価値を引き出すこともできることから、ユーザーが多くの時間を付加価値が高く、クリエイティブな業務に割くことを可能としている。
Notion AIはサードパーティ製の言語モデルを採用しており、Notion Japan ゼネラルマネージャーの西勝清氏は「Notion AIはNotionに組み込まれたAI機能。仕事のスピードアップ、良い文章を書き、創造性を高めることをサポートする。100万人に対するα版の提供データから、多くの人がAIに求めているのは著者ではなく、編集者であることを学び、会話型インタフェースに再設計した。ユーザーのデータは暗号化され、言語モデルの学習には利用されない」と説明した。
実際に触れてみた
今回は、ワークショップということでNotion AIの環境がワークスペース上に作られ、実際に触れることができた。業務において、どれほど有効的なものなのか判然としないが操作してみることで検証してみたい。
Notion AIの利用は、ワークスペース上でスペース、もしくはスラッシュコマンドを入力するか、編集したい文章を範囲選択することでアクセスできる。主な機能としては、情報の整理・要約作成や文章作成の効率化、新しいアイデアのヒントを得ることを可能としている。
情報の整理・要約作成では、ページ全体や範囲選択した文章の情報を整理したり、会議の議事録やプロジェクト概要の要約を作成・翻訳することができる。
例えば「ブロックの追加」で「カスタムAIブロック」を選択し、ブロック内に文章を作成して「生成」ボタンをクリックすれば、ブロック内の指示をAIが行ってくれる。
また、文章作成の効率化については範囲選択した文章の改善、スペルや文章の修正、文章量の調整、トーンの変更などが可能。
さらに、アイデアのブレインストーミングをサポートしたり、メリット・デメリットのリスト化、ブログ、プレスリリース、会議のアジェンダなど、さまざまなトピックスに対してドラフトを作成することも可能。
最初は若干操作にまごついたが、そこはさすがに使いやすさを売りにしているNotion。操作していくうちにものの数分で操作には慣れた。翻訳や要約のスピードはストレスフリーな速度感であったし、アイデアの創出も精度が高いというのが素直な感想。
Notion AIは「仕事を早く進め、より良い文章を書き、創造性を高めることをサポート」と謳っているが、あながち外れてはいなさそうだ。チームで利用する場合でも有効的に活用できるのではないだろうか。
なお、気になる価格は1人あたり月額10ドル。現在は20回までの無料トライアルを実施している。