Microsoft Teamsには、チャネル内でメモ的な情報を共有するWikiという便利な機能があります。当連載の第24回記事でもWikiを紹介しています。
今回から数回にわたって、サービス停止が予定されるWikiの代わりにOneNoteを活用するためのセッティングや、これまで蓄積したWikiのデータを無駄にしない活用法について紹介します。
Wikiが段階的にサービス停止
Teamsでちょっとしたメモ書きを共有するのに、Wikiを愛用しているユーザーも少なくないことでしょう。ところが、残念なことに、マイクロソフトからTeamsのWikiの廃止が発表されました。2023年2月から、Wikiの機能が段階的に停止します。
まず、新しいWikiを作成することができなくなります。すでに作成済みのWikiについてはしばらく編集可能ですが、近い将来、作成済みWikiの編集もできなくなり、やがて完全にWikiサービスが停止する見込みです。
Wikiの代わりに推奨されるのがOneNoteです。軽快に利用できたWikiに比べると動作の重さが否めないOneNoteですが、Wikiよりはるかに高機能でさまざまなコンテンツを利用できます。
残念ながら、当記事執筆時点でWikiのデータが自動的にOneNoteに引き継がれるようなサービスの提供はありません。そのため、Wikiに重要な情報を記録しているのであれば、Wikiのサービスが停止する前に、Wikiの情報をOneNoteや他の媒体にコピーしておいたほうがよいでしょう。
OneNoteのチャネルへの追加
すでにサービス停止が発表されている中で、新しいWikiを作成することはお勧めできません。今後は、Wikiの代わりにOneNoteを活用してください。
まずはOneNoteのノートブックをチャネルに追加する方法を紹介します。
OneNoteの文書ファイルをノートブックと呼びます。Teamsのチャネルには、ノートブックをタブとして追加できます。ノートブックを新規作成してタブに登録することもできますし、既存のノートブックをタブに登録することもできます。
(1)OneNoteを追加したいチャネルをクリックして開く。
(2)OneNoteのタブを追加するために「+」(追加)をクリック。
(3)追加するタブとして「OneNote」のアイコンをクリック。
(4)一覧にアイコンが見つからないときは検索ボックスに「OneNote」と入力して検索する。
(5)新規にノートブックを作成するときは、クリックして新しいノートブック名を入力。
(6)既存のノートブックを使うときは、一覧からノートブックをクリックして選択。
(7)「保存」をクリック。
(8)OneNoteのノートブックがタブとして追加された。タブ名はノートブック名になる。
(9)OneNoteの画面。クリックしてメモを入力できる。
チャネルのOneNoteのタブは、Teamsの画面内にOneNoteのノートブックを開く機能と考えてください。
同じ手順を繰り返して、1つのチャネルに複数のノートブックを追加できます。また、1つのノートブックを複数のチームやチャネルのタブに追加することもできます。
チームや用途ごとにノートを使い分ける
Teamsの機能の一部だったWikiと異なり、OneNoteはTeamsからは独立したアプリケーションでありつつ、Teamsと連携可能なツールとなります。
Teamsで新規作成したノートブックであっても、Teamsを介さずにOneNoteだけで利用することも可能です。一方、あらかじめOneDriveなどにノートブックを作成していれば、Teamsのチャネルのタブに既存のノートブックを追加できます。
注意が必要なのは、他のユーザーに見せたくない情報を記録したノートブックをうっかりチャネルで公開してしまう事故の発生です。そうした事故を防止するためには、自分専用のノートブック、Teamsで共有可能なノートブック、特定のチームまたはチャネル専用のノートブックなど、用途によってノートブックを使い分けるべきです。
ノートブックの使い分けに慣れないうちは、Teamsで使うノートブックは常にTeamsで新規作成するといいでしょう。そうすれば、公開したくない情報を間違ってTeamsに持ち込む心配はありません。
次回も引き続き、Teamsで使うノートブックについて紹介します。