2022年10月24日、豊通ペットリサイクルシステムズは、10月22日にペットボトルの水平リサイクル工場の竣工式を開催したと発表した。では、このペットボトルの水平リサイクル工場とはどのようなものだろうか。今回は、こんな話題について紹介したいと思う。
豊通ペットリサイクルシステムズの水平リサイクル工場とは?
豊通ペットリサイクルシステムズは、滋賀県蒲生郡にある飲料ボトル用リサイクルペットの製造を事業とする企業で、ペット樹脂を取り扱う商社の豊田通商、リサイクルペットでは長年の経験と実績を有するウツミリサイクルシステムズ、PET樹脂の国内物流において強みを持つ中央倉庫などが共同で2020年に設立した。
現在、日本におけるペットボトルリサイクルの課題はなんだろうか。日本では販売されたペットボトルのうち、96.7%が回収されているといい、とても高い回収率に感じる。また、そのうちの88.5%がリサイクル(熱回収込みの有効利用率は98.0%)されているという。しかし、PETボトルリサイクル推進協議会が公表している「PETボトルリサイクル年次報告書2021」によると、ペットボトルからペットボトルへ水平リサイクルされている割合は15.7%に留まっているというのだ。
豊通ペットリサイクルシステムズでのプロセス図をご覧いただきたい。廃ペットからフレークを製造するにあたり、手選別、粉砕、洗浄のプロセスを経る。そしてフレークからペレットを製造し、最終的にペットボトルのプレフォームを製造し、飲料メーカーへ納入することでペットボトルへと水平リサイクルするというものだ。
この水平リサイクル工場では、年間約4万トンの飲料ボトル用リサイクルペット樹脂の生産を目標としているという。
いかがだっただろうか。豊通ペットリサイクルシステムズは、より良い地球環境の創出、維持に向けて、ペットボトルの水平リサイクルを推進しようとしている。そして、サーキュラーエコノミーの実現を目指しているのだ。