Gmailでメンバー同士が会議などの時間を調整するための機能として、これまで「会議の時間を設定」(第86回参照)が提供されてきました。ですがBusiness Standard以上の有料エディションや、「Google One」で「Google AI Pro」以上を契約している人であれば、新たな機能として「日程調整サポート」が利用できるようになっています。「Google Workspaceをビジネスで活用する」の過去回はこちらを参照。

手間をかけずに日程を調整する「日程調整サポート」

「会議の時間を設定」では空いている時間を伝えるのに、自ら具体的な日時を入力したり、予定を作成したりする必要がありました。しかし、日程調整サポートではそうした手間をかける必要なく、基本的にはボタンを押すだけで、Googleカレンダー上の空いている日程を自動的に調べ、適切な時間を提示してくれるので非常に便利です。

具体的な使い方を説明しましょう。対応するエディションであれば、Gmailのメール作成画面に現れる「会議の時間を設定」ボタンが「日程調整サポート」ボタンに変更されているので、まずはそちらをクリックします。

  • Google Workspaceをビジネスで活用する 第126回

    「日程調整サポート」を使用するには、Gmailのメール作成画面で「日程調整サポート」ボタンを押す

すると自動的に空いている時間の中から候補をピックアップし、メールに挿入してくれます。候補に問題がなければそのままメールを送信すればよいのですが、候補を変更したい場合は、日程候補の右上にある編集ボタンにマウスカーソルを移動します。

  • Google Workspaceをビジネスで活用する 第126回

    「Googleカレンダー」の空き日程から自動的に候補をピックアップする。問題なければそのまま「送信」を、候補を変更したい場合は右上の編集ボタンにマウスカーソルを合わせる

メニューが現れるので、こちらからさまざまな方法で日程候補を変更できるのですが、最も分かりやすいのはカレンダーから直接日程を編集する方法でしょう。これを利用するには、さらに編集ボタン(カレンダーで編集)を押します。

  • Google Workspaceをビジネスで活用する 第126回

    メニューが現れたら、先の編集ボタン「カレンダーで編集」をクリックする

次にカレンダー画面が現れるので、日程を追加したい場合はその日時にマウスカーソルを合わせてクリックを押し、削除したい場合は日程候補の上にマウスカーソルを合わせると現れる「×」ボタンをクリックして下さい。

また、標準で予定の時間の長さは60分に設定されていますが、より長く、あるいは短くしたい場合は右上のメニューで調整することができます。

なお、編集が終わったら「時間枠〇を提案」をクリックすれば、作成中のメールに追加・削除した日程が候補に反映されるので、その状態でメールを送信して下さい。

  • Google Workspaceをビジネスで活用する 第126回

    日程を追加するには、カレンダー画面上でマウスカーソルの日時を選んでクリック(1)し、左上のメニューで時間の長さを変え、編集が完了したら右下のボタン(2)を押す

メールが送られた相手には日程の候補が届くので、相手側は候補の中から適切な日程を選んでクリックします。

  • Google Workspaceをビジネスで活用する 第126回

    先のメールを送信し、相手側が受信したところ。相手側は候補の日程から1つを選んでクリックする

下のような画面が現れるので、「予約する」ボタンをクリックします。

  • Google Workspaceをビジネスで活用する 第126回

    このような画面が現れ、内容に問題なければ「予約する」をクリックする

カレンダーに、選んだ日時にメールを送った人、そして送られた人が加わった形で予定が追加されます。

  • Google Workspaceをビジネスで活用する 第126回

    ボタンを押した後にGoogleカレンダーを確認すると、該当の予定が追加されていることが分かる

それと同時に、参加者全員にメールが送信されることから、Gmail上で予定を確認することも可能です。

  • Google Workspaceをビジネスで活用する 第126回

    同時にメールも送信されるので、Gmail上で予定を確認することも可能だ

「Google Meet」でミーティングの予約ページを選ぶことも可能

ちなみに、日程調整サポートでは通常の予定だけでなく「Google Meet」によるミーティングの予約ページを選ぶことも可能。その場合は日程調整サポートの編集メニューから、メニューボタンを押した後に「予約ページを共有」の下の部分をクリックします。

  • Google Workspaceをビジネスで活用する 第126回

    予定に代わり予約ページを選ぶ場合は、日程調整サポートのメニューからさらにメニューボタン(1)を押し、「予約ページを共有」の下の部分(2)を選ぶ

日程部分が予約ページに変化するので、問題なければメールを送信して下さい。なおこの方法で作成できる予約ページの時間は30分に限定され、変更はできないようです。

  • Google Workspaceをビジネスで活用する 第126回

    予定の表示が予約ページに変化する。問題なければそのままメールを送ればよい

メールが送られた相手が予定を調整するには、まず「時間枠を予約」をクリックします。

  • Google Workspaceをビジネスで活用する 第126回

    相手には同じような形でメールが届くので、予定を調整するには「時間枠を予約」をクリックする

日程の一覧が現れるので、その中から日程を選んでクリックします。

  • Google Workspaceをビジネスで活用する 第126回

    日程の一覧が現れたら、予約したい日時を選んでクリックする

続いて、下のようなダイアログが現れるので、内容に問題がなければ「予約」ボタンを押せばメールを送った側と送られた側、双方のカレンダーに予約ページが追加されます。

  • Google Workspaceをビジネスで活用する 第126回

    日時を選ぶとこのようなダイアログが現れるので、問題なければ「予約」ボタンをクリックする