前回、「Gemini」で動画生成モデル「Veo3」を使い、AIで動画を生成する方法について説明しました。ですがGoogle WorkspaceにはAIを用いなくてもビジネス用の動画を簡単に作成できる方法が用意されており、それが「Google Vids」です。「Google Workspaceをビジネスで活用する」の過去回はこちらを参照。
Google Vidsの使い方
Google Vidsは、ちょうど1年前頃からテスト版が配信されており、第90回でその内容について簡単に触れています。2025年には、すでに正式なGoogle Workspaceのツールとして提供されており、無料版を含めて幅広いアカウントでの利用が可能となっています。
実際、Business Standardなど企業向けの有料アカウントでは、すでにアプリメニューの一覧にGoogle Vidsのアイコンが並んでおり、そこから直接呼び出すことが可能です。一方、無料版のアカウントでは現状アイコンが現れないようですので、利用に際しては直接Google VidsのWebサイト(https://workspace.google.com/intl/ja/products/vids/)にアクセスする必要があります。
Google Vidsを呼び出したら「新しい動画を開始」をクリックして動画の作成を開始します。
次のような画面が現れ、動画にするソースを選択します。パソコンや「Googleドライブ」「Googleフォト」に保存した動画や写真、「Googleスライド」のプレゼンテーション、さらにはカメラがあるパソコンであれば、そこから直接動画を録音してソースに活用できるのですが、ここでは最も簡単に動画を作成できる、テンプレートを活用した方法を選びます。
テンプレートにはさまざまな種類のものが用意されていますが、残念ながら現在のところ、テンプレートはすべて英語のみ。日本語で利用するには修正が必要になりますが、それでもイチから動画を作るのと比べれば作業は楽ですので、まずは作成したい動画に近しいテンプレートを選びましょう。
テンプレートを選ぶと、テンプレートの中でどのシーンを利用するかを選ぶことができます。シーンは後から削除もできますので、ここではとりあえず「すべてのシーンを挿入する」を選び、すべてのシーンを使用することにします。
続いて、動画の編集画面に移行しますが、最初にやることは内容を日本語にすることでしょう。Google VidsはGoogleスライドに似た感覚でテキストなどの追加や編集ができることから、変更したいテキストボックスを選んで内容を書き換えてください。
他のシーンの編集をしたい場合は、画面下部のタイムラインから編集したいシーンを選んでクリックすることで、カーソルがそのシーンに移動します。後は先と同じ方法で内容を変更していけばOKです。
テンプレ動画ではない別の動画に変更
ちなみにテンプレートのシーンには動画が含まれていることもあります。これを別の動画に変更したい場合は該当する動画をクリックし、中央に現れるボタンを押して動画を選びます。
左側がパソコンやGoogleドライブなどから「動画を選択」するボタン、右側が「動画を撮影」するボタンとなりますので、好みの方法で動画を追加してください。
また、動画に他のシーンを追加したい場合は、画面右上の「新しいシーン」ボタンをクリックすることで、タイムラインにシーンを加えることができます。
作成した動画は直接再生したり、Google Workspaceの他のサービスと同様に、他のユーザーと共有したりすることももちろん可能です。また、メニューの「ファイル」から「MP4形式でダウンロード」または「ドライブにエクスポート」を選べば、MP4形式の動画に変換して保存することも可能。
前者はパソコンにローカル保存、後者はGoogleドライブに直接保存する形となりますので、目的に応じて選ぶのが良いでしょう。









