前回は「Gemini for Google Workspace」で、Geminiのサイドパネルを活用して「Googleドキュメント」でレポートを作成する方法について説明しました。今回はさらにGeminiのサイドパネルを活用し、レポートの内容を要約して読む、あるいはさまざまな修正を施すのに役立つ使い方を説明したいと思います。→過去の「Google Workspaceをビジネスで活用する」の回はこちらを参照。

ドキュメントの要約を表示する方法

まずは、ドキュメントの要約を表示する方法について説明しましょう。Googleドキュメントから文書ファイルを開き、Geminiのサイドパネルを表示すると下のような画面が現れるのですが、要約を確認したい場合は、サイドパネルの「このコンテンツの概要」の下にある「…」をクリックします。

  • Google Workspaceをビジネスで活用する 第101回

    Googleドキュメントでファイルを開き、Geminiのサイドパネルを開いたら、「このコンテンツの概要」の下にある「…」をクリックする

すると、ドキュメントの内容を簡単にまとめた要約を確認できます。配布されたレポートの内容が長くて読む時間がない、といった場合にこの機能を活用すれば、プロンプトを入力する必要もなく、ファイルを開いただけで大まかな内容をすぐ把握できるのでとても便利です。

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    プロンプトを入力する必要なく、ドキュメントの要約を確認できる

もちろん、プロンプトを入力すればもっとさまざまな要約の表現が可能です。例えばサイドパネルにある「要約する」ボタンを押すと、「このドキュメントを1段落で要約して」というプロンプトが入力されます。

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    要約の仕方を変えたい場合は「要約する」ボタン(1)を押し、入力されたプロンプト(2)を編集する

このまま、プロンプトを送信すれば1段落で要約した内容が表示されるのですが、例えばもう少し詳しい要約が欲しいという場合は、「1段落」を「3段落」にするなどプロンプトを書き換えて送信します。

指定した段落数で要約をまとめ直し、表示してくれます。このように、これらボタンを使用すれば1からプロンプトを書く必要なく、さまざまな指示ができるので便利です。

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    先のプロンプトを「1段落」から「3段落」に書き換えて送信した結果。3段落で要約がまとめられているのが分かる

実際、先の画面から「修正する」ボタンを押すと、「このドキュメントを重要ポイントのリストに書き直して。カジュアルなトーンで。」というプロンプトが入力されます。

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    サイドパネルのボタンを押すと既定のプロンプトが自動で入力される。「修正する」ボタンを押すとこのようなプロンプトが入力される

このプロンプトをそのまま送信すれば、カジュアルなトーン、かつ箇条書きでドキュメントの内容がまとめられます。もちろん「カジュアル」の部分を「フォーマル」などに書き換えれば、トーンがそれに応じたものに変更されますし、「挿入」ボタンを押せばその内容をドキュメントに直接挿入したり、既存の内容と書き換えたりすることも可能です。

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    サイドパネルのボタンを押すと既定のプロンプトが自動で入力される。「修正する」ボタンを押すとこのようなプロンプトが入力される

「言い換え」ボタンで内容に応じてさまざまなトーン

もう1つ、「言い換え」ボタンを押すと、今度は「タイトルをもっとキャッチーな感じに書き換えて」というプロンプトが入力されます。

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    「言い換え」ボタンを押すと、「タイトルをもっとキャッチーな感じに書き換えて」というプロンプトが自動入力される

このプロンプトをそのまま送信すれば、よりキャッチーなタイトルの案を提示してくれるのですが、例えば「タイトル」を「結論」に変更すれば、結論をキャッチーな文章に変えてくれますし、「キャッチー」を「カジュアル」に変えればカジュアルな文章に変えてくれます。

内容に応じてさまざまなトーンに変更できるので、ドキュメントの内容に応じてうまく活用すると便利です。

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    プロンプトの「タイトル」を「結論」に変更し、「キャッチー」を「カジュアル」に変えてみた結果。内容は同じながらも文章のトーンが大きく変わってくる

なお、サイドパネルに表示されるボタンは、一度プロンプトを入力すると消えてしまうのですが、ファイルを再度開き直すか、メニューから「履歴を削除する」を選んで履歴を消せば、再び表示されるようになります。

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    プロンプト入力後に再びボタンを表示したい場合は、ファイルを開きなおすか、メニューから「履歴を削除する」を選んで履歴を削除すればよい

もちろん、Geminiの活用に慣れてくれば、そうしたボタンを使わずに直接指示したいことをプロンプトで入力し、送信することで要約や修正案の提案などが可能です。まずはさまざまなプロンプトを試してみながら、自分なりの上手な活用法を模索してみるのがよいのではないでしょうか。