宇宙には予測が秒単位でできることから、どーなるかわからんことまで色々おこります。「素人でも手軽に関われる」宇宙についてのあれこれを、サクっと紹介する恒例の「宇宙、どうでしょう」。2025年も中間地点を通過(早!)、ということで、後半7~10月の星空をご紹介!

なお、天文現象を一年分紹介している年鑑の類は、昨年末にご紹介しています。ちなみに11月末ごろに次の年鑑が発行されますよ。

なお、今回も星空の作図は、天文ファンには定番のWindowsアプリ、アストロアーツ社のステラナビゲータを使っています。

星空情報7・8月

夏だ、流れ星だ! 10倍ブーストの8月12日前後のペルセウス座流星群

夏といえば、流れ星を見る時期というイメージがございます。

最大の理由は、1年間で最も活発な流星群「ペルセウス座流星群」の活動が、お盆の前、8月11~14日くらいにピークを迎え、流れ星の数が、最大で通常の10倍にブーストするからです。

通常が都市部で1時間に1個。天の川が見えるような場所で1時間に4~5個ですから、それぞれ10個、50個となるわけですね。10個であっても、10分がんばれば、流れ星に出会う可能性はグッと高くなるのでございます。

なお、今年は月があり、天の川が見えるようなところでも、都会のように見えにくくなるのでございますが、それでもチャンスには違いありません。というか、都会で見ても今年はいいんじゃないの? という気もいたします。

見える時間は 夜9時~明け方まで

東北、北海道など北の方では日が沈んでから明け方までになります。

どこを見たら良い どっちでも

流れ星はどこに飛ぶかわかりません。あえていえば、空ばかりが見える、頭の真上を見えるように寝転がるのがよいです。

注意点は?

安全第一です! 色々考えると、空が狭くとも、家から見るのが一番です。

  • 駐車場・道路 → ダメ いつなんどき車が入ってくるか分かりません
  • 他人の土地(畑など) → 持つ主の許可を得て、注意はちゃんと守って
  • 柵などがない屋上や堤防の上など → 暗いとかなり危険なのでNGです

犯罪などに気をつけて。危ないと思うような場所はNG。「虫」、「大声」、「何かあったときの避難先」。野外の活動では、ふだんとは違う注意が必要です。

なお、ペルセウス座流星群についての詳しい紹介は、天文雑誌のWEBサイトや、国立天文台、科学館なども紹介していますので、ご参照ください。

他の流れ星は? いつでもだが みずがめ座δ流星群 はくちょう座κ流星群

7月30日の夜中すぎに、みずがめ座δ流星群。8月17~19日くらいにはくちょう座κ流星群の活動があります。10倍ブーストとはいいませんが、2~3倍くらいにはなります。時間以外は見方は同じです。

流星の研究をされているアマチュアのみなさんが、ホームページで紹介しているので、ごらんください。

たとえばこちら

星空全般はどうでしょうか 

夜9時~10時だと、

  • 頭の真上に「夏の大三角」
  • 南の空に、くねっとした「さそり座」
  • 北西には、「北斗七星」

が見えますな。

ただ、なんというか、木星とか、金星とか惑星が見えないです。

土星は、深夜0時くらいには見えてきますし、明け方に金星が見えますよん。

  • 夜9時~10時の夜空

9~10月 9月8日の明け方(7日深夜過ぎ)皆既月食。そして、土星登場

9月8日の明け方には、皆既月食が見られます。

満月が地球の影にかくされ、欠けていく現象ですな。

時間

  • 月食の開始(かけ始め):1時27分
  • 全部欠ける皆既月食:2時30分~3時53分
  • 終了:4時57分

皆既月食の間は、月が赤黒ーく見えるのが見物です。

また、開始の前や終了の後も、ボヤっと欠けているように見えます。

動画やタイムラプスなどで撮影するのも楽しいですよ。シミュレーションですがこんな感じの写真が撮れるかもです。超広角レンズで10分ごとの撮影と設定してみました。

  • 超広角レンズで10分ごとの撮影シミュレーション

夏では見えなかった、土星が見えて参ります

10月5日は、月とならぶのでわかりやすいですな。

なお、環を見るには30倍以上の望遠鏡が必要ですが、一眼レフカメラ+望遠レンズで撮影し、拡大すると「なんとなーく」環が分かるのでダメもとで試してみてください。

  • 10月5日は、月とならぶ土星