この2月~3月中旬は、夕空が絶景! 1番明るい惑星の金星、2番の木星が、そろって見えており、美しい光景を作っています。さらに2023年3月2日には「望遠鏡ですら2つの惑星が同時に見られる」ほど接近します。まあ3年に1回はあるんですが、今回は「夕方で見やすい」「接近度合いがエグい」と条件がよいのです。

ということで、ともあれご覧になってください。この記事読んですぐの夕方7時でももうOKです。残業の休憩で、帰りの列車から、テレビ見るちょい前に、西の空が開けたところで。ぜひ! 本文に書きましたが3月2日を上回る条件は40年後ですよ。

夕方6時~7時30分くらいに、金星と木星の接近を見ましょう

金星と木星は、夜空で1番と2番目に明るい星です。ネオンきらめく大都会でも、余裕で見られます。

この1番と2番の星が同時に見られるのが、2023年、今年の2月下旬~3月上旬です。夕方の空によく見えます。今も見えてますが見事です!! 日の入り後、30分くらいから楽しめますので、ぜひチェックしてみてください。なお、8時になると2つとも地平線に近づき見えなくなってしまいます。

この競演は、西に向いたビルの窓からでもチャンスがありますし、通勤帰りの列車の窓からとか、飛行機からとかいろんなチャンスがあります。もちろん展望台からでも良いですな。

  • 金星と木星の接近

また、この様子は、最近はスマホのカメラの性能もいいので写真も簡単に撮れますよ。夜景や、ランドマークを前景に撮るのもいいですな。横浜あたりから西だと富士山と一緒というのもいけそうですな。三脚+カメラでタイムラプスとかもおもしろいと思います。窓越しに撮影するときは映り込みがあるので、レンズをピッタリ窓につけるか、コートなどで背景の光を防ぎましょう。

見たら、SNSで「#金星木星祭り」をつけてつぶやくなりしてください。もう祭りです。みんなで楽しみましょう! 私も楽しませていただきます。Twitter、インスタ、なんでもよいですよね。

3月2日が圧巻。夜7時にいっせいに見るキャンペーンもあり

この2月下旬から3月上旬ならいつ見てもよいのです。毎日の推移をアストロアーツ社のステラナビゲータで示します。特に3月2日は圧巻で、2つの星が月の直径なみに接近します。

この接近(会合:conjunctionと言います)は420日または300日ごとにあるのですが、次回2024年は太陽と重なり観察できず、その次2025年は明け方の空。夕方での接近は2026年6月10日です。

さらに、今回は接近の距離も近く、倍率50倍程度の小型の望遠鏡の視野に余裕で入る感じです。

  • 望遠鏡で見る2023年3月2日の金星と木星

ちなみに最接近は14時すぎでして、人が住んでいる場所だと日本より早く夜になるハワイがベストです。日本も世界的には条件のよいところで、ほとんど変わりません。

次はいつ見えるの?

このような金星と木星の接近は300日または420日ごとにあります。前後10日くらいは十分楽しめます。次はいつか、前はいつかというのをこれまたアストロアーツのステラナビゲータで調べてみました(そういう機能があるんです。便利ですな)。2015年~2040年を表にするとこんな感じです。

  • 金星と木星の接近

    表 金星と木星の接近。示したのは最接近日で前後10日は十分楽しめる

次に夕方に見えるのは2026年6月10日前後ってことがわかります。ただ、このときの接近は図のとおりで、ちょっとばらけた感じなんですよね。水星が近いというおまけがあるのはいいですけどね。

  • 2026年6月10日の夜8時すぎの夜空

この最接近を上回る好条件は……えっと、え? 夕方に限定すると、次回は2064年9月6日ですね。マジか40年後! まあ朝でよければ2028年11月10日が今回なみですので、そこまで焦らなくても大丈夫ですが、いや、しかし、今回は本当に圧巻でございますな。

ともかくぜひぜひご覧ください。簡単に見られますから。