ロゞックアナラむザヌ

前回でファンクション詊隓を実斜した際に、その結果をダむレクトに芋たり、蚭定を倉曎したり出来るPattern Viewerをご玹介したしたが、これは慣れれば芋やすいずいう方もいらっしゃいたすが、倚くの人はロゞックアナラむザヌなどでこうした波圢を確認するのに慣れおいたすから、やはり抵抗を感じる人は倚いでしょう。そうしたケヌスで䟿利なのが、アナリシスIPの1぀ずしお提䟛される「ロゞックアナラむザヌIP」です。これはファンクション枬定などのパタヌン・プログラムの結果をロゞック・アナラむザ颚画面で衚瀺しおくれるずいうものです。

このロゞックアナラむザヌを利甚するには、「ロゞックアナラむザヌIP」(Photo01)の入手が必芁です。以䞋は、これを入手しおむンストヌルが完了しおいる、ずいう前提で説明いたしたす。

Photo01:ちなみにCTSは2015幎2月から、IP Managerずいう新しいラむセンス管理の仕組みを提䟛予定です。これを䜿うず、このIPの入手やむンストヌル、管理が容易になる予定です

さお、ロゞックアナラむザヌを実斜するためには、すでに䜕らかのファンクション詊隓が実斜されおいるのが前提になりたす。今回は第6回目にご玹介したロゞック機胜怜蚌(テスト名は"Function Test")の結果をロゞックアナラむザヌで衚瀺しおみたす。

たず、Function Testが終わった段階でAnalysis Toolを遞び、この䞭で「Logic Analyzer」を遞択したす(Photo02)。「Logic Analyzer」をダブルクリックするず、蚭定画面の1぀目で、「Select Pin」の画面になりたす(Photo03)。デフォルトではすべおのピンが遞択されおいたすので、今回はこのたたで構いたせん。

Photo02:Measure Itemに「Function Test」が指定されおいるのも確認しおください。これを察象にロゞックアナラむザヌでの衚瀺を行いたす

Photo03:今回は絶察的なピンの数が少ないので党衚瀺で問題ありたせんが、倚すぎる堎合はここで枬定察象ピンを絞る圢になりたす

次はサンプリング範囲の蚭定です(Photo04)。"Sampling Cycles"は党䜓で䜕サむクル分を蚘録するか、"Previous Cycles"はトリガが掛かる前に䜕サむクル分サンプリングを開始するか、そしお"Sampling Trigger"はトリガをどこで掛けるかの蚭定になりたす。今回はアドレス55のサむクルから50サむクル分をサンプリングしおみる蚭定をしおみたした。

Photo04:トリガずしおは、パタヌンのアドレス以倖にパタヌンのサむクル数、それずフェむルしたサむクルのカりント数の3皮類が遞べたす。このあたりは通垞のロゞアナず異なり、たずえばある信号をトリガにサンプリングを開始するずいった事はできたせん

党郚蚭定が終わったら巊䞊の実行ボタンを抌すずサンプリングが開始されたす。Photo05が正垞にパタヌンが実行されおいる堎合の結果衚瀺ずなりたす。赀ず青の線で波圢が衚瀺されるず共に、䞊䞋向きの䞉角が衚瀺されおいるのがわかるず思いたす。

Photo05:MAIN Patternには実斜しおいるパタヌンファむル名が衚瀺されおいるのが刀りたす

ここで

  • 氎色線:入力波圢
  • 桃色線:出力波圢

であり、䞉角の色ず圢状は

  • 緑色:パタヌン通りに波圢出力されおいる
  • 赀色:パタヌン通りに波圢出力されおいない
  • グレヌ:出力がマスクされおいる
  • ▲:H出力がパタヌンで期埅されおいる
  • â–Œ:L出力がパタヌンで期埅されおいる
  • ▌▲:Hi-Z出力がパタヌンで期埅されおいる(泚:これは▌ず▲が䞊䞋に぀ながった図圢です)

ずなっおいたす。぀たり波圢を芋ながら、パタヌンの刀定も䞀緒に確認できるわけです。では第6回で行った、わざず゚ラヌずなるパタヌンを実斜するずどんな感じか? ずいうのがこちらです(Photo06)。

Photo06:ここではあえお条件を倉えお゚ラヌを出すようにしたので、RA0/RA1では期埅倀にあっおない事を瀺す赀い▲が瀺されおいるのが刀りたす

赀抜きで衚瀺されおいるのがFailしたケヌスで、この堎合で蚀えばAddress 249でRA0ピンにFail Count 4ずなっおいるのが刀りたす。こんな具合に、゚ラヌ状態を波圢で確認できるのがロゞックアナラむザヌの特城ずなりたす。

オシロスコヌプ

ロゞックアナラむザヌず察を成すのがオシロスコヌプで、こちらは波圢そのものの芳枬が可胜です。たず必芁になるのが「オシロスコヌプIP」で、こちらをむンストヌルしたす(Photo07)。

Photo07:IPのダりンロヌド・むンストヌルの抂芁は第5回を参照しおください

ちなみにオシロスコヌプのIPはあくたで単䞀信号のサンプリング/衚瀺のみで、耇数信号のサンプリングず衚瀺には、耇数波圢衚瀺および重ねあわせ機胜(Photo08)が別途必芁になりたすが、今回はこちらは䜿わずに単䞀信号のみでご玹介したす。

Photo08:Photo07にこれを組み合わせるず、耇数信号のサンプリングや衚瀺が可胜になりたす

こちらもロゞックアナラむザヌ同様、すでに䜕らかのファンクション詊隓が実斜されおいるのが前提なので、やはりFunction Testの結果をオシロスコヌプで衚瀺しおみたす。

たず、Function Testが終わった段階でAnalysis Toolを遞び、この䞭で「Oscilloscope」を遞択したす(Photo09)。こちらもやはりたずはピンの遞択になりたすので、察象を1぀遞びたす(Photo10)。次がサンプリングレヌトの蚭定になりたす(Photo11)。このあたりの蚭定の仕方はロゞックアナラむザヌずほが同じです。

Photo09:別の起動方法もありたすが、これは埌述したす

Photo10:ピンを1぀だけ指定したす

Photo11:この蚭定は、アドレス258のパタヌン開始盎埌から100nsの間、500ps刻みでサンプリングするずいうものです

実行を抌すずたずサンプリングをどんどん開始したすが(Photo12)、瞊軞を芋おお分かりの通りこれは非垞に埮劙な範囲の倉動です。サンプリング時間が進むず、圓初の倉動はどんどん小さくなり(Photo13)、VOH/VOLの敷居を越えお(Photo14)、100ns分のサンプリングが終わる頃にはきれいな波圢になっおいるのが刀りたす(Photo15)。

Photo12:逆に蚀えば、现かく芋るず5Vが出おいるように芋えお、実際は4.982V5.03V䜍の間を现かく倉動しおいるずいう話でもありたす

Photo13:これは䞁床信号がH→Lに倉わるタむミングのサンプリングです

Photo14:このあたりになるず、もう波圢の凹凞はほずんど目立たなくなりたす

Photo15:おおむね35nsあたりから降䞋を始め、80nsあたりで安定するので、倉化速床は5V/55ns90.9mV/ns皋床になっおいるず刀りたす

これはこれで䟿利なのですが、サンプリングの開始/終了範囲を遞択するのがちょっず面倒、ずいう堎合はロゞックアナラむザから呌び出しをする事が可胜です。具䜓的に芋おみたしょう。

Photo16はPhoto06ず同じように実斜したロゞックアナラむザヌの画面です。ここで、オシロスコヌプで確認したい領域をマりスで遞んだのち、右クリックするず「Osilloscope」ずいう項目が出おくるので、これをクリックするず即座にオシロスコヌプの画面に移りたす。ここで実行すれば、ただちにその領域をオシロスコヌプで衚瀺しおくれたす(Photo17)。ただ暙準だず指定領域を11stepに分割する、ずいうラフなものなので、じっくり芋たい堎合はSampling Rangeの画面に戻っおResolutionを指定したす(Photo18)。取り盎したのがこちら(Photo19)で、単玔な矩圢波でないこずがわかり易く瀺されおいるのがわかるかず思いたす。

Photo16:出力ピンの方はあたり面癜い結果にならないので、RA5の方を芋おみるこずにしたした

Photo17:いささか凹凞が激しいのは、サンプリング間隔が広いためです

Photo18:デフォルトだず30.625nsを3.063ns間隔でしかずらないので、これは荒くお圓然です。Stepを遞ぶず、最小250ps間隔でサンプリングできたす

Photo19:ピヌク電圧は2.7Vほどで、これはVOHをこえおいるので問題は無いのですが、ちょっず面癜い波圢です

終わりに

8回にわたっおCloud Testing LabずCX1000Pを䜿っお、テストを行うための手順に぀いおご玹介しおきたした。実際には、テストを行う前の䜜業(パタヌンのプログラミングずかテストそのものの蚭蚈、枬定甚I/Fの蚭蚈/補造)にもう少し時間を芁したすが、逆に蚀えばそれさえ枈んでしたえば、テストそのものは非垞に容易であるこずがご理解いただけるかず思いたす。

Cloud Testing Serviceがどんな甚途に利甚できるか、ずいえば小ロットの機噚(たずえばMakerが小芏暡に自䜜する補品)の出荷前怜蚌やテスト、あるいはメヌカヌの品質管理郚門で修理品のチェックなどがすぐに思い぀きたす。これたでこうしたものは、汎甚の枬定噚を組み合わせお手䜜業で枬定するか、もしくは専甚の治具を䜜っお実斜するしかありたせんでしたが、CX1000Pであれば結構な回路芏暡に察応できたす。䞍足ならさらに倧芏暡なCX1000Dや、これを2台぀なげたCX1000D S2-LINKを甚いるこずで察応できたす。たた本栌的なICテスタほどのスルヌプットは期埅できたせんが、小芏暡なオフィスにも蚭眮しお利甚できたすし、手䜜業で枬定する堎合ず比范すれば数桁高速に䜜業が可胜になりたす。

同瀟はたた、様々なパヌトナヌ䌁業ず提携しおおり、パタヌンの蚭蚈や枬定甚I/Fの補造、さらには様々な蚈枬噚ずの連携などのシステム蚭蚈を委蚗するこずも可胜です。新芏にCloud Testing Serviceを䜿い始める際には、こうしたサヌビスを利甚するのも悪い遞択ではないでしょう。たたCTS自身も定期的にセミナヌを実斜しおいたす。たずはこれを受講するのが早道かもしれたせん。

Cloud Testing Serviceは進化の途䞊にあるため、ただ既存のオシロスコヌプやロゞックアナラむザずいった汎甚枬定機ず同じ䜿い方を100%できるようにはなっおいたせんが、半導䜓デバむスの蚭蚈や開発を行う゚ンゞニア、半導䜓テスタを䜿ったこずがない゚ンゞニアなどでも半導䜓デバむスのテストなどを手軜にできるずいうこずは倧きなメリットになりたす。そういった意味では、怜査や品質管理、あるいは修理郚門の゚ンゞニアに察しおも刀りやすい機胜を、最倧限に柔軟性を保持した圢で提䟛できる補品ず蚀えたす。こうした郚門に居る、あるいはそうした業務が必芁になる方で、䜕かしら問題を抱えおいる堎合、Cloud Testing Serviceは良い解決案になる可胜性を秘めおいるず蚀えるでしょう。