ブリッジウェルは10月26日、名古屋市中区と連携し、外国人住民向けの「中区外国人AIコンシェルジュ」の実証実験を実施すると発表した。同コンシェルジュは、ブリッジウェルの対話型AIサービス「ToyTalk」を活用して提供するもので、ごみ出しや行政手続きなどの生活情報を57言語で案内する。実施期間は2026年11月2日から2027年3月31日まで。

「名古屋生活ガイド」を基に57言語で回答

中区外国人AIコンシェルジュは、名古屋市が提供する「名古屋生活ガイド」の情報を基に、生活に関する質問へAIが回答するサービスである。ごみ出しや防災、医療、子育て、行政手続きなどを案内する。

日本語、英語、中国語、ベトナム語、ネパール語、フィリピノ語など57言語に対応し、区役所の閉庁日を含めて24時間利用できる。対象は中区に在住、在勤、在学する外国人で、日本語学習者や日本人も利用可能だ。

利用者は二次元コードまたは専用URLからアクセスするため、専用アプリをインストールする必要はない。一度の回答で分からない点があれば、追加の質問を重ねながら必要な情報を確認できる。

登録資料に回答範囲を限定

中区外国人AIコンシェルジュの基盤となるToyTalkは、特定の場所や領域、場面に応じた対話AIを、資料から作成・公開できるサービスだ。PDFやWord、画像などの資料を登録し、二次元コードやURLを通じて利用者へ提供する。音声とテキストによる対話や、多言語での案内にも対応している。

今回の実証実験では、ToyTalkに名古屋生活ガイドを登録し、その内容に特化した中区外国人AIコンシェルジュを提供する。AIはWeb検索を行わず、読み込ませた資料の内容だけを使って回答する設定とした。案内の根拠となる情報を限定することで、誤回答のリスクを抑えるとしている。

登録資料は中区役所の担当者が読み込ませ、案内内容を更新できる。これにより、現場の担当者が情報を管理し、その変更に対応する仕組みとなっている。

名古屋市中区では、外国人住民の増加に伴い、生活・交通ルールや行政手続きに関する情報を届けることが課題となっている。日本語での情報収集が難しいことや、窓口の開庁時間に相談できないこと、必要な情報を見つけにくいことなどにより、区役所が提供する情報が十分に届かない場合があるという。

中区とブリッジウェルは、生活上の疑問を自分の使いやすい言語で質問できる環境を提供し、外国人住民の困りごとや情報格差の解消を目指すとしている。