電通総研は10月19日、「クオリティ・オブ・ソサエティ指標2026」の調査結果を発表した。同調査は、人々の意識や価値観の変化を捉えることを目的として2019年から毎年実施しているもの。今回は従来の調査項目に加え、AIの活用状況やAIエージェントの受容度などについても調査した。
調査は2026年6月23日~30日、全国の18~79歳の男女1万2000人を対象にインターネットで実施された。
AIに仕事を奪われる不安、前年から7.8ポイント増加
AIやロボットなどのデジタル化が進むことで、自分の仕事を奪われる不安を感じているかを就労者に尋ねたところ、「不安を感じている」と回答した人は30.9%となった。
前年の23.1%から7.8ポイント増加しており、働いている人のおよそ3人に1人がAIやロボットによる仕事への影響を不安視していることが分かった。
年代別では、2025年の調査では若年層ほど不安を感じる割合が高かったものの、2026年は40代以上でも不安を感じる人が増加した。
その結果、すべての年代で不安を感じている割合が3割前後となり、年代による差が縮小した。
同社では、この1年間で職場におけるAIの活用が進んだことが、幅広い年代で仕事を奪われる不安を感じる人の増加につながっている可能性があると分析している。
AIを「うまく使いこなせている」と回答した人は約3割
AIの活用状況について尋ねたところ、「自分はAI(人工知能)をうまく使いこなせていると思う」と回答した人は29.8%となり、全体の約3割にとどまった。
年代別では、若年層ほどAIを使いこなせていると認識している割合が高く、18~29歳では46.6%となった。ただし、最も割合が高い18~29歳でも半数には達していない。
同社では、対話型生成AIが身近な存在になりつつある一方で、多くの人がAIの活用について試行錯誤している段階にあると分析している。
AIを使いこなせているかどうかによって、AIエージェントの受容度にも違いが見られた。AIエージェントとは、AIを活用して利用者の作業や意思決定などを自動的に支援するサービスのこと。
今回の調査では、「資産運用などお金の管理」「趣味が合う友人や恋人と出会うきっかけづくり」「レストランや旅行の予約など余暇の計画」の3つの場面を想定し、AIエージェントに任せることを受け入れられるかを尋ねた。
その結果、AIを「うまく使いこなせている」と回答した人は、「使いこなせていない」と回答した人と比較して、3つの場面すべてでAIエージェントの利用を受け入れられると回答した割合が高い傾向が見られた。


