Windows Centralは2026年10月16日(現地時間)、「I tested October's biggest Windows 11 Insider features - here's what actually impressed me|Windows Central」において、Microsoftが10月前半にWindows Insider Program向けに公開した各Windows 11ビルドの概要を解説した。

今回の更新では、Windows Searchの刷新やエクスプローラーの操作性改善、PCの復旧時にデータを消去する機能などが盛り込まれた。各機能は異なる開発版ビルドで提供されており、対象となるビルドの一覧は記事末尾に掲載する。

Windows Searchを刷新、検索欄から設定変更が可能に

バージョン26H2向けの実験的ビルド26340.9616では、新しいWindows Searchの段階的な提供が始まった。新しい検索画面はWinUI 3を採用し、検索の高速化とメモリー使用量の削減を目指す設計となっている。

  • 新しいWindows Searchの外観 出典:Microsoft Learn

    新しいWindows Searchの外観 出典:Microsoft Learn

主な変更点は、検索欄から各種操作を直接実行できるインラインアクションだ。ライトモードとダークモードの切り替え、Bluetoothの有効化、画面の明るさ調整、ウィンドウの配置などに対応する。検索クエリーの入力ミスや同義語への対応も改善し、検索語の違いをより適切に処理する。

マウスやキーボードの電池残量を確認、タスクマネージャーも改善

ビルド26340.9616では、新しいバッテリー状態ウィジェットも導入された。サードパーティーツールに頼ることなく、ノートPC本体に加え、マウス、キーボード、ヘッドホンなどのバッテリー残量を確認できる。

  • バッテリー状態ウィジェットの外観 出典:Microsoft Learn

    バッテリー状態ウィジェットの外観 出典:Microsoft Learn

タスクマネージャーにはプロセス表示の改善が加わった。従来の親子ツリー構造のみに依存せず、個別のバックグラウンドプロセスを1つのグループとして表示できる仕組みで、アプリによるシステムリソースの使用状況を確認しやすくする。Windows Centralによると現在、この機能が対応するのはMicrosoft Defenderのみとされる。

エクスプローラーの表示設定を改善、ダウンロードファイルのプレビューも更新

複数のビルドでエクスプローラーの操作性と表示機能に改善が導入された。バージョン26H2向けビルド26340.9596では、「~(チルダ)」を使ってユーザープロファイルのフォルダーを素早く開けるようになった。たとえば「~\AppData」と入力すれば、該当するサブフォルダーへアクセスできる。

バージョン26H1向けビルド28120.3151および28020.3142では、並べ替えやアイコンサイズなどのフォルダー表示設定を、異なるアクセス経路やアプリから開いた場合にも維持しやすくした。アドレスバーでは、二重のバックスラッシュや引用符を含むパスの処理も改善されている。

さらに、Future Platforms向けビルド29680では、インターネットからダウンロードしたファイルのプレビュー機能が更新された。HTMLファイルは警告を承認した後に内容の表示が可能となり、PDFなどHTML以外のファイルは自動的にプレビューを表示する。

PC復旧機能「Cloud Rebuild」にデータ消去機能を追加

Windows 11の開発版では、PCの復旧機能「Cloud Rebuild」に、ストレージのデータを安全に消去する機能が追加された。

Cloud Rebuild(クラウドの再構築)は、PCに問題が発生した場合や起動できなくなった場合に、OSを再インストールする復旧機能だ。起動用USBメディアを必要とせず、Windows Updateを通じてインストールファイルとドライバーをダウンロードする(公式資料:「クラウドの再構築 (プレビュー) | Microsoft Learn」)。

バージョン26H1向けビルド28120.3151および28020.3142では、「Remove & sanitize files」という選択肢が加わった。これは、OSの再インストール前にストレージのハードウェア機能を利用してデータを消去するもので、PCの再利用や別の利用者への引き渡しを想定している。ただし、消去の確実性はストレージの対応状況に依存し、Windows側で完全な消去を検証することはできない。

また、管理者はRecovery CSPを利用し、Cloud Rebuildの設定と開始を遠隔で実行できるようになった。

Cloud Rebuildは引き続きプレビュー段階にある。バージョン26H2向けビルド26340.9596と25H2向けビルド26220.9587では、設定アプリの「システム」→「回復」ページに「Rebuild this PC」という項目が追加され、機能へアクセスしやすくなった。再利用や別の利用者への引き渡しを想定している。また、管理者はRecovery CSPを利用し、Cloud Rebuildの設定と開始を遠隔で実行できるようになった。

ナレーターが数式の読み上げに対応、拡大鏡も改善

バージョン26H1向けの更新では、画面読み上げ機能のナレーターが数式の読み上げと操作に対応した。WordやPowerPointなど、対応するMicrosoft 365アプリでは、数式を構造化式として読み上げる。

さらに、新しい数式ナビゲーションモードでは、分数、指数、根号などの要素を順番に移動しながら確認できる。移動は「ナレーターキー+Alt+N」で開始し、矢印キーで移動、「Esc」キーで終了する。Microsoft EdgeやGoogle Chromeの対応するWebコンテンツでも利用できる。

拡大鏡では、専用ツールバーに任意の拡大率を直接入力できるようになった。設定画面の倍率プリセットも拡充され、最大400%までの選択肢が用意された。

Windows Shareによく使うアプリをピン留め可能に

Future Platforms向けExperimentalチャネルのビルド29680では、Windows Shareの画面にお気に入りのアプリをピン留めする機能が加わった。ファイルなどを共有する際、よく使うアプリを見つけやすくする変更だ。

また、設定アプリの「アプリ」内にある「インストールされているアプリ」のページで、パッケージアプリのバージョン番号が他のアプリと同様に最上位階層で表示されるようになった。

今回紹介したWindows 11の開発版ビルド

調査対象としたWindows 11ビルドは次のとおり。今回の更新では、日常的な操作の手間を減らす機能や、PCの復旧時にデータを安全に消去する機能などが盛り込まれている。

今回紹介された機能は、Windows Searchやエクスプローラー、PCの復旧機能など、日常的な操作に関わる改善が中心となっている。いずれも開発段階の機能であり、正式版への導入時期や提供範囲は明らかになっていない。