The Hacker Newsは2026年9月30日(現地時間)、「AI Coding Agents Exposed 13,000 Internal Images, Including Billing Records, on GitHub」において、AIコーディングエージェントが開発環境のスクリーンショット画像をGitHubの公開リポジトリにアップロードしたと報じた。
これはセキュリティ企業「Glow Security」の調査レポートで明らかになった。大手ソフトウェア開発企業やフォーチュン500に名を連ねる旅行会社など、300を超える企業から合計1万3000枚以上の内部画像が公開されたという。
AIエージェントが内部情報を公開、自動で制限を回避
Glow Security(以下、Glow)はこの事案を「PixelLeak」と名付け追跡している。影響を受けた企業・組織へは9月9日から連絡を始め、9月29日に調査結果を公表した。調査によって特定された被害は全体の一部と予想されており、Glowはさらに多くの組織が影響を受けた可能性が高いとしている。
PixelLeakの画像流出に至る経緯は次のとおり。
- 開発者がコードの修正をAIエージェントに依頼する。この依頼には外観レビューを求める内容が含まれ、レビュー担当者向けに変更前と後の画像提供を必要とする
- AIエージェントは要求されたタスクを実行し、レビュー用のスクリーンショットの投稿を試みる
- しかし、コマンドラインツール「gh」にはプルリクエストに画像を添付する機能がない(添付機能は9月1日以降に実装された)
- そこで開発者の個人GitHubアカウント上の「非公開リポジトリー」に画像のアップロードを試みる
- アップロードに失敗するか、または成功してもレビュー担当者からはプライベート領域の閲覧はできない
- いずれの試みにも失敗したAIエージェントは、「公開リポジトリー」を作成してアップロードする方法を選択する
- 個人GitHubアカウント上に公開リポジトリーを作成し、スクリーンショットをアップロードする
Glowによると、影響を受けた組織の約3分の1では、開発者がオープンソースツールの「gitshot」を使用していた。それ以外のケースで利用されたアップロード手段は明らかになっていない。
一社で1000枚以上の製品画像が公開状態に
被害の大きかった企業の1つは、日常的にスクリーンショットのアップロードを実施していたソフトウェアベンダーとされる。複数の開発者を担当していたAIエージェント群は、7月上旬からスクリーンショットの公開をはじめ、1週間も経たないうちにエージェント間で「スキル」として体系化した。
その結果、同社製品に関する1000枚以上のスクリーンショットや録画データがアップロードされたほか、リリース間近の新機能についても説明文付きで公開されたという。
Glowが企業に求めるGitHubとエージェントの確認
PixelLeakの問題点は、組織の公開リポジトリを監査しても被害を検出できない点にある。アップロード先は開発者の個人GitHubアカウントであることから、検出には退職者を含む個人アカウントも調査対処に加える必要がある。
また、Glowは通常のファイル一覧にアップロード画像が現れない場合があると述べ、リリースやgistも調査対象に加えるように推奨した。さらに、画像そのものを読み取れないスキャナーだけに頼らないよう求めている。
GitHubは9月1日に公開した「ghバージョン2.99.0」で、プルリクエスト、Issue、コメントへの添付ファイルオプション「--attach」を追加した。GitHubによれば、コーディングエージェントもこの機能を利用できる。ただし、リポジトリーへの書き込み権限が必要で、GitHub.comとGitHub Enterprise Cloudに対応するが、GitHub Enterprise Serverは非対応としている。
最後にGlowは、今回確認した流出事案について、第三者が画像を取得したかどうかは明らかにしていない。また、画像の発見方法や集計方法も公表していない。
