Anthropicは、「Claude」の有料サブスクリプションに含まれる利用枠について、OpenClawなどのサードパーティツール経由の利用を対象外とする変更を実施した。
変更は太平洋時間(PT)の4月4日正午(日本時間:4月5日午前4時)に発効した。今後もOpenClawなどサードパーティツールでClaudeを使うこと自体は可能だが、サブスクリプションの利用枠とは別に課金される追加使用量か、Claude APIキーを用いる必要がある。
既存のサブスクリプション加入者も日本時間の4月5日午前4時から変更の影響を受ける。そのため、Anthropicは既存加入者に対し、月額プラン料金と同額の1回限りのクレジットを提供すると案内している。受け取るには、Claudeの設定画面で[使用量]を開き、表示される案内に従って[クレジットを受け取る]をクリックする。申請期限は4月17日までで、クレジットを受け取るには追加使用量をオンにする必要がある。また、有料プラン加入者が追加使用量のコストを節約したい場合、追加使用量をバンドルで事前購入することで、通常の追加使用量料金と比べて最大30%の割引を得られる。
AnthropicでClaude Code開発を率いるボリス・チェルニー(Boris Cherny)氏はXへの投稿で、変更の理由について「キャパシティの管理」と「長期的に持続可能なサービス提供」を挙げた。Claudeへの需要は足元で急増する一方、既存のサブスクリプションはサードパーティツール特有の利用パターンを前提に設計されたものではないという。
Anthropicのツールとサードパーティツールの間には計算資源の効率格差がある。Claude CodeやClaude Coworkといった公式ツールはプロンプトキャッシュの再利用率を最大化する設計になっており、処理済みのコンテキストを効率的に活用できる。一方、OpenClawなどのサードパーティツールはこのキャッシュ機構を十分に活用できず、同等の出力を得るために大幅に多くの計算リソースを消費する。チェルニー氏は、計算資源は慎重に管理すべきものであり、自社製品およびAPIを利用する顧客を優先すると説明している。
今回の変更の背景にはOpenClawの爆発的な利用増があるが、OpenClawだけを狙い撃ちしたものではなく、今後のAIエージェント市場の成長を見据えた運用方針の転換といえる。AI×プロダクトグロース領域のアナリストであるアーカシュ・グプタ(Aakash Gupta)氏によると、1つのOpenClawエージェントが自律的に稼働し続けた場合、1日の利用でAPI換算1,000〜5,000ドル相当のトークンを消費するケースがあり、定額サブスクリプションプランでは採算が取れない構造になっていたという。

