Meta CTO(最高技術責任者)のAndrew Bosworth氏が、同社の社内AI活用推進プログラム「AI For Work」の統括責任者に就任した。同社はAIネイティブのスタートアップとの競争に対応するため、機動的な組織運営を目指している。AI For Workはそれに取り組む重要なイニシアティブで、これまで同社のCISOであるGuy Rosen氏が率いていたが、Bosworth氏が引き継ぐ。
全社をあげてAIの活用を推進
Bosworth氏は社員向けメモの中で「(これまでの取り組みを)掘り下げてみると、誇れるものが多いとわかった。初期パイロットの成果、新しいアイデアを試す意欲、チームがAIツールを採用するスピードは本物の勢いを生み出しており、次のフェーズへの準備が整っている」と述べている。
同氏は2006年にMetaに入社し、2022年にCTOに就任。これまでVR(仮想現実)・AR(拡張現実)を含むメタバース事業を管轄していた。しかし、同事業が期待通りの普及に至らなかったとして、今年1月にはメタバース部門で1500人規模の人員削減が実施され、AI搭載メガネなど他の事業にリソースが振り向けられていた。
Metaは現在、7万8000人の従業員全体へのAI導入加速、組織階層の削減、従業員の日常業務の変革を重点課題として取り組んでいるという。CEOのMark Zuckerberg(マーク・ザッカーバーグ)氏が自身の業務を補佐するAIエージェントの開発を進めているほか、社員にもAIツールの活用・開発を促している。
個人向けAIエージェント「MyClaw」の利用を奨励
その一例として、チャット履歴や業務ファイルにアクセスし、同僚とのやり取りを代行できる個人向けAIエージェント「MyClaw」の利用が奨励されている。Bosworth氏はAIの活用推進に加え、LLM開発チームの支援を担う新組織も統括する。
メモの中でBosworth氏は社内技術スタックの統一の必要性にも言及し「エージェントインフラ、オーケストレーション、プロダクト体験を見直し、誰もが必要なものを構築できる、全員に恩恵をもたらす共通の統合アーキテクチャを実現する」と記している。Wall Street Journalが入手した社内メモで明らかになり、3月24日付けで報じている。