Appleは3月24日(米国時間)、新たな業務向け基盤「Apple Business」を発表した。4月14日から200以上の国・地域で、無料サービスとして提供される。

これまでApple Business Essentials、Apple Business Manager、Apple Business Connectに分かれていたデバイス管理、従業員のオンボーディング、ブランド管理を単一のポータルに統合した。大企業は複数のツールに分散していた管理業務を一元化して運用効率を高められ、小規模事業者はコスト負担を抑えながらAppleデバイスの管理や顧客接点の整備、ブランド管理に取り組みやすくなる。

ビジネス向け管理基盤の拡充だけではなく、事業者がAppleのプラットフォームを通じて顧客との接点を広げる仕組みとしても展開する。米国とカナダでは今夏、「マップ」に広告配信機能を導入する。

Apple Businessには、これまでApple Business Essentialsで有料提供されていたMDM(モバイルデバイス管理)が組み込まれる。これにより、従業員の端末設定やセキュリティ管理、アプリ配布を一元的に進められる。

加えて、カスタムドメインによるメール、カレンダー、社内ディレクトリも利用できる。ID管理ではGoogle WorkspaceやMicrosoft Entra IDなどと連携し、新規社員向けの管理対象Apple Accountを自動作成できる。

米国とカナダで始まるマップ広告では、実店舗を持つ事業者がApple Business経由でマップに広告を出稿できる。広告はユーザーがマップ内で検索を実行した際に、検索結果上部や、新たに導入する「Suggested Places」(付近のトレンドや最近の検索履歴からおすすめの場所を提示)の上部に掲載される。広告は検索意図との関連性に基づいて配信され、飲食店や小売店、各種サービス業などは、自店舗周辺を探す見込み客に訴求しやすくなる。

Appleは、こうした広告機能も同社のプライバシー方針に沿って提供すると説明する。広告であることを明確に示した上で、ユーザーのApple Accountと広告の閲覧・反応を結び付けない。個人データは端末内にとどめ、Appleが収集・保存せず、第三者とも共有しないとしている。