将来の自動運転普及を見据え、首都高速道路はトヨタ自動車や三菱重工機械システムなど8者と共同研究契約を締結。「交通量が多く、合流区間が短い」といった首都高ならではの厳しい交通環境で、自動運転車両の合流支援に関する実証実験を行い、自動運転の社会実装に向けたインフラ支援技術の開発を加速する。

  • 実証実験を行う、首都高速4号新宿線(上り)代々木入口の合流部付近の様子

    実証実験を行う、首都高速4号新宿線(上り)代々木入口の合流部付近の様子

  • 首都高速のマップと実証実験の場所

    首都高速のマップと実証実験の場所

実証実験は2026年9月~11月頃に、首都高速4号新宿線(上り)代々木入口の合流部付近で予定されている。今後、自動車メーカーなど他の共同研究参加者と協力しながら調整・準備を進めていく。今回の共同研究は、インフラからの支援技術に関する共同研究への参加者を公募、審査のうえで契約締結したもの。参加者は以下の通り。

  • オムロン ソーシアルソリューションズ
  • SUBARU
  • スマートモビリティインフラ技術研究組合
  • トヨタ自動車
  • 日本電気
  • 富士通
  • 古河電気工業
  • 三菱重工機械システム

このうち、三菱重工グループの三菱重工機械システム(MHI-MS)は、2025年に新東名高速道路へ「合流支援情報提供システム」を納入した実績があることから、新東名に続き、首都高でも合流支援技術の実証実験に参画。幅広い道路事業者に向け、自社技術の展開を加速させていくとしている。

首都高で行われる今回の実証実験の場所は、「合流区間が短い(約40m)」、「カーブが連続している」、「合流車線と本線に高低差がある」といった特徴があることから人の目でも視認しづらく、センシングの観点からも難易度が高いとされる。

  • 合流支援情報提供システムの実験イメージ。国土交通省 国土技術政策総合研究所によってまとめられた仕様書原案に準拠したシステムを現地に構築して実験する予定だ

    合流支援情報提供システムの実験イメージ。国土交通省 国土技術政策総合研究所によってまとめられた仕様書原案に準拠したシステムを現地に構築して実験する予定だ

MHI-MSは、「新東名向けに開発した技術・知見を最大限に生かし、この難所でも安全で円滑な自動運転車の合流を実現できるように取り組む」とアピール。また、国内外に納入した料金収受・ETCシステムで培ったセンシング・通信技術を、自動運転支援インフラに適用できるとも考えているとのこと。

同社は「CASE」技術を駆使した各種サービスが道路交通に広がるなか、センサーなど車両本体の機能だけでなく、道路から車両への情報提供というインフラ側の支援により、安全で利便性の高い次世代モビリティの構築に寄与していく。

なおCASEとは、Connected(コネクテッド)、Autonomous(自動運転)、Shared(シェアリング)、Electric(電動化)の頭文字をとった造語で、自動車産業界における技術トレンドとされている。