Alphabet傘下においてAIロボティクスを手がけるIntrinsicは2月25日、Googleに統合されることを発表した。Google DeepMindと緊密に連携し、GeminiのAIモデルやGoogleのクラウドインフラを活用していく。財務条件は公開されていない。
Intrinsicの概要
Intrinsicは2021年にAlphabetのムーンショット研究部門「X」からスピンアウトした企業で、ロボティクスワークフロー開発プラットフォーム「Flowstate」など、産業用ロボットをより扱いやすくするためのAIモデルやソフトウェアの開発を手がけている。Tech Crunchによると、2025年10月にはFoxconnとの合弁事業も発表、工場の完全自動化を目指している。
フィジカルAIは、ソフトウェアとハードウェアが融合し、現実世界で価値あるタスクを実行する領域を指す。製造業におけるロボティクスでは、太陽光パネルのシステムテスト、サーバートレイの高精度な組み立て、あるいはEV(電気自動車)バッテリーを所定の位置に持ち上げて設置することなどが該当する。
AIはロボットに適応的な知能を与え、データを用いて知覚・推論し、プロセスや環境の変化に反応できるようにする。たとえば、自律ロボットが組立ライン上で部品や工程の変化を認識し、対応しながら移動する姿を思い浮かべることができる。
ロボットをプログラムしやすく、再プログラムや異なるタスクへの転用を容易にすることで、ロボットは汎用性の高いツールとなり、企業の成長を加速させ、変化するニーズに柔軟に適応することを可能にする。
Androidが、さまざまなモバイルデバイスで動作するアプリを構築するための共通プラットフォームを開発者に提供しているのと同様に、Intrinsicは異なるロボット、カメラ、センサ、AIモデル、周辺ハードウェアにまたがるアプリ構築を支援する。
IntrinsicのWebベースの開発環境およびシミュレーションエンジンであるFlowstateを使えば、「スキル」と呼ばれる、すぐに使えるロボット行動のビルディングブロックを用いてアプリケーションを容易に構築できるという。
スキルは、深い専門知識や何百時間ものプログラミングを必要とせず、手動で開発することも、AIを活用して作成することも可能。複雑な部品を組み立て用に識別すること、効率的なロボット動作のためのコードを自動生成すること、力覚センサを用いて部品を繊細に扱うことなど、目的が何であれ、これらの機能が組み合わさることで、目の前のタスクを実現できるとのこと。
わずか数回のクリックで、シミュレーションから現実世界の生産環境まで、インテリジェントなロボットアプリケーションを通常よりも短時間で立ち上げることを可能としている。IntrinsicはGoogle統合後も、内部で独立したグループとして存続する。「研究開発から実装・日常業務に至るまで、フロンティアAI全体にわたる取り組みを増幅させることができる」とし、GeminiモデルとGoogle Cloudドを活用しながらGoogle DeepMindと緊密に連携し、製造・物流分野でのIntrinsicプラットフォームの進化を続けるとしている。
IntrinsicのCEO、Wendy Tan White氏は「Googleの優れたAIとインフラと組み合わせることで、より多くの製造企業や開発者にPhysical AIの可能性を解き放つことができる」と述べている。
