ソニーネットワークコミュニケーションズは2月18日、ARアドバンストテクノロジ(ARI)と連携し、ファンマーケティング領域において自律的にタスクを実行するAIエージェントの構築支援サービスを同日より開始することを発表した。
6つのコア機能を中心にAIエージェント構築を支援
ファンとの密接なコミュニケーションを通じて売り上げ拡大を目指す“ファンマーケティング”の領域において、近年ではSNSやコミュニティ、レビューサイトなどにおける非構造化データの増加により、調査・企画・制作・運用・分析へとマーケティング担当者の業務範囲が広がり、業務負担は年々増大している。最近では海外・インバウンド市場への対応やSNSコミュニティ関連の情報分析が持つ重要性が特に高まっているといい、扱うデータ量は膨大になり、専門的知識や莫大な作業工数が必要とされている。
だが一方で、IPを保有するコンテンツ会社やスポーツ団体、メーカーなどの多くのファンを抱える企業では、人手不足の影響もあってマーケティングの専任人材を十分に確保できない傾向にあるとのこと。他業務との兼務や少人数体制での運用が常態化しているという。
そうした中、ソニーネットワークコミュニケーションズは2025年12月、大規模SNSデータを活用した「ファンエンゲージメント支援ソリューション」の提供を開始。同サービスは、ファンの声を可視化してから施策を実行するまでをデータドリブンで一気通貫して支援するもので、グローバルに広がるファンダムの熱量の捕捉や新規ファンの獲得、エンゲージメントの向上に貢献しているとする。
そして同社は今般、マーケティング業務の実務負荷軽減と意思決定の高度化を目的に、ARIとの連携を開始。AI予測分析ツール「Prediction One」などを提供するソニーネットワークコミュニケーションズのマーケティングソリューションと、ARIの強みであるAIエージェント技術およびデータ活用・分析の知見を掛け合わせることで、体制や時間、専門知識の制約によって充分に取り組めていなかったマーケティング業務を、AIエージェントの支援によって継続的に実行できる状態を目指すという。
具体的には、ファンマーケティング領域において自律的にタスクを実行し、各企業のニーズに応じたAIエージェントの構築支援とコンサルティング、PoC(概念実証)の実施支援を行う新サービスを開始する。なおAIエージェントについては、以下6つのコア機能が想定されているといい、各企業のニーズに沿って機能を構築するとした。
- インサイト機能:多言語のSNSやレビュー投稿を収集・要約し話題傾向や反応を可視化
- オーディエンス分析機能:収集したオーディエンスデータをもとにペルソナの生成やクラスタリングを支援
- コンテンツ生成機能:最適なコピー・画像・動画などの政策案を生成
- アクティベーション機能:広告出稿やSNS投稿の文面案作成および配信チャネルや配分の最適化支援
- レポート機能:施策結果を要約しCIによる示唆や改善提案を掲示
- ガバナンス機能:禁則・法規制チェックや承認プロセス管理の支援
これらの機能については、ファンエンゲージメント支援ソリューションに組み込むかたちで順次リリースしていく予定とのことで、海外マーケティング支援やファンマーケティング支援などさまざまなユースケースにおいてAIが一連のプロセスを実行するという。
ソニーネットワークコミュニケーションズは、今後も幅広いマーケティングニーズに対応するとともに、AIエージェントを通じてファンマーケティング領域だけではなく他領域でのソリューション展開を目指すとする。またソリューションのさらなる高度化を目指して、組織規模に依存しないマーケティング運用の実現に貢献するとしている。

