北海道大学(北大)とキーサイト・テクノロジーは2月17日、北大における次世代半導体技術者育成を支援するため、キーサイトが同社が提供する基本測定器「Keysight Smart Bench Essentialsシリーズ」を寄贈したことを発表した。

  • 寄贈式の様子

    寄贈式の様子。左から順に北大の寳金清博総長とキーサイトの寺澤紳司代表取締役社長(出所:北海道大学)

半導体産業が急拡大する北海道での人材輩出へ

先端半導体産業の本格的な立ち上がりの真っ最中である北海道では、半導体関連人材需要が急拡大しており、2030年度の関連企業の採用希望者数は、2023年度比で約3倍にまで拡大するとの見込みもある。

北大ではそうした背景から、2025年に教育研究のヘッドクォーターとなる「半導体フロンティア教育研究機構/IFERS」を設置し、半導体人材育成と研究開発を全学的に推進。特に実務家教員を招聘した実践的な教育に力を入れ、同年にはキーサイトによる特別講義の提供も開始された。また大学内では、シミュレータを用いたデバイス・プロセス設計から製造、評価まで一連の工程を実習できる「半導体プロトタイピングラボ」の整備も進行している。

その中でキーサイトから寄贈された「Keysight Smart Bench Essentials」は、学生実験や計測の基礎教育に適したコンパクトな測定器シリーズで、リモートアクセスにも対応する製品。オシロスコープ、デジタルマルチメーター、DC電源、ファンクション・ジェネレーターの4機種で構成される14セット(計56台)が納入されるとのことで、前出の半導体プロトタイピングラボにも導入されるほか、学生の日常的な実験や演習にも使用されるという。

今回の寄贈を「北海道地域における先端半導体技術の研究開発および産業基盤の強化に寄与するもの」とするキーサイトは、北大だけでなく世界中の大学や研究機関とも連携し、RF・マイクロ波設計、IoTシステム検証などの実践的な教育プログラムを支援しており、先端計測環境の提供や共同ラボの構築支援を通じ、設計から評価までを総合的に学べる工学教育の高度化に貢献してきたとする。そして培われたノウハウを活かし、北大との連携による次世代半導体技術者教育育成へのさらなる支援を広げていくとしている。