Windows Centralは1月14日(米国時間)、「What is Wi-Fi 8? Here's everything you need to know|Windows Central」において、次世代ワイヤレス通信規格「Wi-Fi 8(IEEE 802.11bn)」について解説した。
規格は2028年ごろまでの制定が見込まれているが、すでにコンセプトモデルとして対応デバイスが登場したという。
Wi-Fi 8の目標は超高信頼性
Wi-Fi(IEEE 802.11)は無線によるネットワーク通信を実現する世界共通の通信規格だ。学術研究および技術の標準化団体「米国電気電子学会(IEEE: Institute of Electrical and Electronics Engineers)」が規格を策定している。
現行の最新規格「Wi-Fi 7(IEEE 802.11be)」は、2023年末に総務省に認可され利用が開始されている(参考:「(PDF) IEEE 802.11be(Wi-Fi 7)の導入について - 総務省」)。2.4GHz帯、5GHz帯、6GHz帯にまたがってデータを伝送する技術を見直すなどの改良により、最大46Gbps(理論値)の通信速度を実現している。
現在策定作業が進められているWi-Fi 8はこの後継規格。超高信頼性(UHR: Ultra High Reliability)を目標に掲げ、高速化よりも信頼性向上に主眼が置かれている。
Windows Centralは信頼性向上を目指す同規格について「低遅延のワイヤレス接続が求められる分野にとって重要だ」と述べ、拡張現実(AR: Augmented Reality)、仮想現実(VR: Virtual Reality)、複合現実(MR: Mixed Reality)、ゲーム、ヘルスケア、企業ネットワークや公共ネットワーク、モノのインターネット(IoT: Internet of Things)など幅広い分野で活躍が見込まれるとしている。
ASUSがコンセプトモデルを発表
Wi-Fi 8は現在ドラフト段階にあるとされ、策定作業は2027年まで続くとみられている。そのため製品化はまだ先の話と考えられていたが、ASUSが現行の草案を基にCES 2026でコンセプトモデルとなる「ROG NeoCore」ルータを発表した(参考:「ASUS Debuts ROG WiFi 8 Router and First Real-World WiFi 8 Performance Test | ASUS Pressroom - Official Global News & Updates」)。
発表資料によると同製品はWi-Fi 7製品と比較して、中距離スループットを最大2倍、IoTカバレッジを最大2倍、P99レイテンシーを最大6倍低減することに成功したとされる。具体的な通信速度に関する言及はなく、速度低下の抑制や安定化などが強調されており、規格の目的に則した内容となっている。
また「ASUSはWi-Fi 6とWi-Fi 7の市場をリードし、 初のWi-Fi 8ホームルータを2026年に投入します」と述べ、今年中の製品発表を予定していることを明らかにした。規格制定前の製品発表となるが、Wi-Fi規格は後期作業において大きな変更が加えられることはまれな出来事とされ、各社フライングで出荷をはじめる傾向がある。
国内利用については総務省による規格の認可および技術基準に合格した製品出荷を待たなければならないが、2027年中の製品の登場が見込まれる状況と言える。

