OpenAIは1月14日、AIチップスタートアップのCerebras Systemsと、今後3年間で最大750MW(メガワット)の計算能力を購入する契約を締結したと発表した。この契約の総額は100億ドル以上にのぼるという。
計算リソースの深刻な不足に直面するOpenAI
現在、OpenAIの「ChatGPT」の週間アクティブユーザー数は9億人を超え、計算リソースの深刻な不足に直面している。
同社のインフラ担当幹部のSachin Katti氏は「Cerebrasは当社のプラットフォームに専用の低遅延推論ソリューションを追加する。これはより高速な応答、より自然なインタラクション、そしてリアルタイムAIをより多くの人々にスケールさせるための強固な基盤を意味する」と述べている。
Cerebrasは単一のチップ上に大規模な計算、メモリ、帯域幅をまとめ、従来のハードウェアで推論を遅らせるボトルネックを排除することで、AIモデルからの出力を高速化している。なお、OpenAIの共同創業者兼CEOのSam Altman(サム・アルトマン)氏はCerebrasに出資している。
Cerebrasは220億ドルの評価額で10億ドルの資金調達について協議中であり、これは同社の評価額をほぼ3倍にするものとのこと。設立は2015年、2024年の上場申請時には収益の大半がUAEアブダビのAI企業であるG42からと開示した。2025年には上場を取りやめて非公開で11億ドルを調達。その後、IBMやMetaとも新規契約を締結している。
OpenAIに対しては、計算能力確保への巨額のコミットメントに対する支払い能力について投資家からの懸念が高まっている。2025年の収益は約130億ドルだったが、Oracle、Microsoft、Amazonと締結した約6000億ドルのクラウド契約のごく一部に過ぎない。OpenAIは別の大規模資金調達の初期段階にあり、新規投資前の企業価値は8300億ドルになる可能性があるという。