ispaceが、サウジアラビアに新拠点を設立する。同国で新たな連結子会社「ispace Saudi Arabia(仮称)」の設立手続きを開始しており、月面探査におけるパートナーシップを強化。東京、ルクセンブルク、デンバーに続く4つ目のグローバル拠点となる。

  • (左から)ispace 取締役CFO 兼 事業統括エグゼクティブの野崎順平氏、Fellow of Global Business Developmentの斉木敦史氏。サウジアラビアで開催された“Saudi-Japan Ministerial Investment Forum”で、新拠点「ispace Saudi Arabia(仮称)」について発表した

    (左から)ispace 取締役CFO 兼 事業統括エグゼクティブの野崎順平氏、Fellow of Global Business Developmentの斉木敦史氏。サウジアラビアで開催された“Saudi-Japan Ministerial Investment Forum”で、新拠点「ispace Saudi Arabia(仮称)」について発表した

サウジアラビアのリヤドで、赤澤亮正経済産業大臣とハーリド・アル=ファーリフ サウジアラビア投資大臣が主導した「日・サウジ・ビジョン2030閣僚ラウンドテーブル」で開催された、“Saudi-Japan Ministerial Investment Forum”のなかで、日本産業界代表団による取り組みの一環として1月11日に発表されたもの。

ispaceの新たな拠点は、サウジアラビアの商業や政府、研究機関とのパートナーシップ連携を一層強化することを目的として設立する。すでにサウジアラビア投資省(MISA:Saudi Ministry of Investment)より投資登録証明書の交付を受けており、同商業省(Ministry of Commerce)による最終的な法人設立に向けた商業登録手続きを進めているという。

サウジアラビアは、公共投資基金を用いたNEO Space Groupによる宇宙技術分野への投資拡大や、サウジアラビア宇宙庁を通じた国際的な月面探査への貢献を推進している。

ispace Saudi Arabiaは同国で事業展開を本格化させ、ispaceがこれまでの月ミッションによって得た経験を活用した月面探査ミッション開発に加え、サウジアラビアにおける人材育成や基盤構築にも寄与していくとしている。今後は産業や学術機関との連携に注力し、現地資源利用(ISRU:in-situ resource utilization)分野での協力を重点的に、欧州法人のispace EUROPEとも連携して展開していく。

ispaceはこれに先立つ2025年、サウジアラビアのキング・ファハド石油・鉱物大学(KFUPM)と将来的な月面探査機会創出に向けた能力開発に関する覚書を締結。また、今回新たに、サウジアラビアを代表する科学技術機関と月関連技術の開発に関する覚書も締結している。

いずれのパートナーシップも、月面探査分野の技術やミッション開発に関する協力機会創出の検討に加え、人材・技術基盤の構築につながる能力開発を目的としたものだという。