ソフトバンクグループのSBエンジニアリングは、プロセス型製造業に向けた次世代の設備管理システム「Visual Flow」(ビジュアルフロー)を提供開始した。化学工業や窯業、ゴム・プラスチック業のほか、設備管理が重要となる幅広い産業をターゲットとして展開していく。
Visual Flowは、BIM(Building Information Modeling)、IoT、AIを掛け合わせることで、設備のデジタルツインを構築するプラットフォーム。プロセス型製造業を主軸に、配管や静機器、動機器といった高経年設備を有する工場において、データとナレッジにより保全活動の早期意思決定を支援するとしている。
主な機能は以下の通り。
- デジタルツイン化(BIM Platform / BIM Creation)
- IoTデータ連携・可視化(IoT Platform)
- 設備情報一元管理(仕様登録、履歴管理)など
※一部機能は順次アップデート予定
Visual Flowの強みとしてSBエンジニアリングでは、以下のふたつをあげている。
設備管理データを一元化し、デジタルツインを構築
IoTデータや点検記録などの全データを3Dモデル上に集約し、設備の「デジタルツイン」を構築。情報の分散を解消し、現場担当者から経営層までが“同じ情報”(3Dダッシュボード)を見て議論できる環境を提供。部門を超えた迅速な連携を促進する。
トラブルをリアルタイムに可視化
IoTセンサーが捉えるリアルタイムな数値をBIM上で可視化し、異常を即座に検知。目に見えない設備の状態を把握できるようにすることで、迅速な初動対応をサポートする。
今後はVisual FlowにAI分析機能などを搭載することで、顧客の設備管理を段階的に高度化。蓄積された保全データを活用した「予知保全」と「ナレッジ保全」の実現により、設備の稼働率の最大化をめざすとしている。
SBエンジニアリングは、ソフトバンクグループ唯一の工事会社として、通信インフラ建設で培った現場施工管理のノウハウと、グループの先端技術(ネットワーク・AI)を併せ持つ。
国内の製造現場では設備の高経年化や人手不足に加え、「各部署でデータがサイロ化している」「属人化によるブラックボックス化が進んでいる」といった課題が顕在化。従来の2D図面や紙台帳、個別のExcel管理では、情報の検索や不具合箇所の特定に膨大な時間を要しており、これが突発的なトラブルによる生産停止や機会損失の一因だという。
こうした「見えないリスク」を可視化し、限られたリソースで最大限の稼働効率を実現するため、SBエンジニアリングは「Visual Flow」の提供を始めた。単なるツール導入にとどまらず、同社が強みとする「現場エンジニアリング力」と「デジタルの先進性」を融合させ、データの収集からデジタルツイン構築、運用定着までを一気通貫で支援し、日本のモノづくり産業が抱える課題解決に寄与するとしている。

