高校からの半導体人材育成向けサービスが登場

木村情報技術は12月2日、半導体人材不足への対応に向けて、DXハイスクール(高等学校DX加速化推進事業)採択校に向けて、授業内でEDAツールを活用した“実習型”の半導体教育を可能にするサービス「DXハイスクール支援サービス」の提供を開始することを発表した。

不足する日本の半導体人材をどう育成するのか

日本の半導体人材は電子情報技術産業協会(JEITA)の試算で、主要9社だけでも今後10年間で約4万人の半導体人材が必要になるとされている。しかし、その育成に向けた取り組みは徐々に進んでいるものの、需要を満たせるだけの人材を育成するためには、さらなる施策が必要となっている。こうした状況を踏まえ、文部科学省(文科省)も2026年度から「半導体人材育成拠点形成事業」を全国で実施するなど、国として半導体分野における教育強化を本格化させようとしている。

半導体人材の継続的な育成には、現在、注目されている大学や高専といった高等教育機関だけなく、より早期の段階である高校生以下への働きかけも重要と言われているものの、実際の教育現場においては最先端の半導体教育を行うための設備整備や専門的な指導体制を構築する必要があり、現場の教員だけでは対応が難しい場面も生じているのが実情である。

ジーダットと協力し、教育向けEDAを開発

同サービスは、そうした課題の解決に貢献することを目的に、EDAツールを活用した実習型授業に必要な環境をワンストップで提供しようというもの。半導体設計用EDAツールを用いた実習型授業に加え、教職員向け研修や特別授業への講師派遣にも対応するという。

EDAを活用することで、座学だけでは理解しづらい内容を体験的に学ぶことができ、実務プロセスの模擬体験もできることから、進路選択におけるミスマッチを低減できる効果も期待できるとする。同サービスで活用されるEDAは、同社とジーダットが連携する形で開発された、ジーダットのEDA「SX-Meister」のアカデミック版(教育現場向け)で、DXハイスクールの補助金で導入可能な、教育機関において導入しやすい価格帯を実現したとする。また、EDAツールのみならず、高性能パソコンなどのICT機器や実習授業、オンライン学習システムの導入など、教育現場に必要なサービスもワンストップで提供するともしている。

  • DXハイスクール支援サービスの特徴

    DXハイスクール支援サービスの特徴 (出所:木村情報技術)

なお、木村情報技術では、同サービスについて文科省が掲げる「N-E.X.T.(ネクスト)ハイスクール構想」も視野に入れ、高校段階から高度な学びを実現するための選択肢となることを目指すとしている。