日本電気(以下、NEC)とメタップスホールディングス(以下、メタップス)は11月27日、業務提携し、ガバメントクラウド上でNECが運用をサポートする自治体基幹業務システムにおいて、クラウドコスト管理・最適化機能の新規提供を開始することを発表した。
メタップスが提供するAWSコスト管理ツール「srest(スレスト)」を、NECが共同利用方式で提供するガバメントクラウド運用管理補助サービスへ標準サービスとして組み込むことで、NECが運用をサポートする全国自治体の基幹業務システムに対し、クラウドコストの管理と最適化を促進する。
業務提携開始の背景
全国の自治体は国が推進する自治体基幹業務システムの統一化と標準化を目的とした「地方公共団体情報システム標準化」において、標準化対象20業務システムの標準準拠システム移行完了を目指している。2026年3月末までに、自治体基幹業務システムのガバメントクラウドへの移行に向けた取り組みを進める。
しかし、ガバメントクラウド移行後の新たな課題として、クラウド利用料の高騰やコスト管理の難しさが顕在化している。特にガバメントクラウドの共同利用方式では、自治体が直接クラウド利用料を確認できず、運用管理補助を委託している事業者に問い合わせる必要がある。また、クラウド利用料の正確な内訳が把握しづらい課題もある。
NECは自治体のDX(デジタルトランスフォーメーション)を支援してきた知見から、単なる自治体基幹業務システムの提供にとどまらず、ガバメントクラウドの管理を含めた運用をトータルにサポートする。
メタップスが提供するAWS管理ツール「srest」は、複雑な請求データを自動分析し可視化することで、自治体のガバメントクラウド環境における基幹業務システムのコスト管理と、継続的な最適化をサポートする。
両社は「ガバメントクラウドのコスト課題の解決に貢献する」という共通の目標に基づき、NECの自治体基幹業務システムおよびガバメントクラウドにおける知見と、メタップスの専門的なコスト管理技術を融合させ、この喫緊の課題を解決するべく業務提携を開始する。
具体的なサービス内容
今回の業務提携により、NECが共同利用方式で提供するガバメントクラウド運用管理補助サービスに「srest」を標準サービスとして搭載。これにより、正確なコスト把握による請求および支払事務の効率化が期待できる。
従来のガバメントクラウドの共同利用方式では、クラウド利用料の内訳の把握が困難だった。しかし、「srest」を通じて日次で利用料の内訳を確認できるようになり、クラウド利用料の請求・支払事務にかかる自治体職員の負荷を軽減し、事務の効率化を支援する。 また、クラウド利用に不慣れな職員でも使いやすいよう、共同利用方式に特化したコスト按分方式や、全画面での日本語、日本円表示に対応する。
さらに、継続的なコスト最適化にも寄与する。「srest」のクラウド利用状況可視化の機能により、どのクラウドサービスがコスト増加の要因となっているかを特定できるようになる。また、日本円で予算を設定し超過した場合にアラートを受け取る機能や、コストの異常変動を検知する機能などを通じて、継続的なコスト最適化を支援するという。

