アークエッジ・スペースは11月21日、ブラジル・ベレンにて開催されたCOP30のジャパンパビリオンにおいて、タジキスタン共和国政府環境保護委員会傘下の水文気象庁(Agency for Hydrometeorology)内の「氷河学センター 気候変動・オゾン層研究センターおよび環境モニタリング部門」との間で、衛星画像解析を用いた氷河および温室効果ガス(GHG)モニタリングに関する共同研究を目的とした覚書を締結したことを発表した。
中央アジアの水資源管理に向け共同研究を始動
タジキスタンは、中央アジアの主要な水資源となる氷河を数多く有する国で、その変動は地域の水資源管理や気候変動の影響評価において、極めて重要な指標とされている。またGHG排出状況や大気中の微粒子濃度などといった環境状態の把握も、持続可能な社会づくりに向けて優先度の高い課題だという。
そして今般アークエッジ・スペースは、小型衛星コンステレーションの企画・設計から量産化・運用までの総合的ソリューションを提供してきた強みを活かし、タジキスタンにおける気候変動対策と環境保全に貢献する取り組みを始動。環境省 地球環境審議官の土居健太郎氏立ち合いのもと、同国政府環境保護委員会傘下の機関との間で今回締結された覚書では、高度な衛星データ解析技術を活用し、以下4つの分野における共同研究を行うことに合意したとする。
覚書で合意された共同研究の対象分野
- 衛星画像を活用した氷河の変動モニタリング
- GHG排出状況の衛星観測
- 大気中の浮遊粒子・環境汚染の衛星観測
- 高度な衛星データ処理技術および気候モデルの共有
また今回の覚書では併せて、両者の専門家によるセミナーや研修、ワークショップなどの開催、あるいは衛星データ処理や機構分析の手法に関する相互学習など、知見共有および技術交流に向けた取り組みを行うことにも合意。解析に必要となる分析ツールやソフトウェアへのアクセス支援、研究者や若手専門家を対象としたインターンシップによる人材育成なども行い、連携を深めていくとした。
なお今回の連携では、タジキスタン側より、氷河・GHG・環境汚染に関する既存データの提供、パイロットサイトの選定や現地調査の支援が行われる一方で、アークエッジ・スペースは、衛星画像および技術的専門性の提供や、衛星データ解析に関する技術サポートに加え、共同プロジェクトの立案支援や国際機関(JICA、世界銀行など)との連携構想の検討などを行うという。
アークエッジ・スペースは、今回の覚書締結により、衛星データを活用した科学研究の深化と、国際的な環境モニタリングの先進事例となるプロジェクト創出を目指すとしており、気候変動対策・水資源管理・環境保全に貢献する取り組みを国際社会と共に推進するとしている。
