ENEOSリニューアブル・エナジーは11月21日、北海道旅客鉄道(JR北海道)、北海道電力とともに、日高線廃線跡地を活用した太陽光発電によるオフサイトPPAに関する契約を10月31日に締結したと発表した。苫小牧駅や北広島駅などで再生可能エネルギー由来の電力を利用し、CO2排出量削減と「ゼロカーボン北海道」への貢献を図るとしている。

  • オフサイトPPAのスキーム図

    オフサイトPPAのスキーム図

廃線跡地で発電した電力を駅施設や鉄道の運転に利用

今回の契約では、ENEOSリニューアブル・エナジーが発電事業者となり、日高線廃線跡地である北海道沙流郡日高町および日高郡新ひだか町の2カ所に太陽光発電所を設置。発電した電力は北海道電力を通じてJR北海道へ供給される仕組みで、オフサイトPPA(電力購入契約)を活用したものとなる。

発電設備の出力合計は約3,980kWで、年間約710万kWhの発電量を見込む。JR北海道はこの電力を調達し、苫小牧駅や北広島駅などの施設に加え、室蘭線や千歳線の一部の運転用電力として使用する。

これにより、従来と比較して年間約3,700tのCO2排出量削減が期待されるほか、再エネ由来の環境価値を組み合わせることで、苫小牧駅および北広島駅の電気使用に伴うCO2排出量を「実質ゼロ」にするという。

  • 太陽光発電設備を整備する日高線の廃線跡地(鵡川~様似間)の位置

    太陽光発電設備を整備する日高線の廃線跡地(鵡川~様似間)の位置

日高線の廃線跡地を活用した太陽光発電事業は、JR北海道が実施したオープンイノベーション採択事業にENEOSとして採択されたことに始まり、現在はENEOSリニューアブル・エナジーが事業を引き継いでいる。3社は今後も長期にわたり協働し、北海道が推進する「ゼロカーボン北海道」の実現に貢献していくとしている。

編集部メモ
日高本線は苫小牧と様似を結んで運行されていた鉄道路線。2015年1月に発生した高波で鵡川駅以南の線路が被災して運休となり、2021年4月1日に当該区間は鉄道としては廃止され、バス輸送に転換された。駅舎跡地・廃線跡地は、観光拠点や道の駅を設置するなどの活用が図られており、2022年に募集された廃線跡地活用のイノベーションプログラム(石勝線 新夕張~夕張間の廃線跡地利用と同時実施)には34社の応募があり、ENEOSを含む6社が採択されている。