東レは11月18日、サウジアラビア・ダンマンに所在する同社子会社のToray Membrane Middle East(TMME)において、海水淡水化用RO膜の新工場を増設し、稼働を開始したことを発表した。
産業発展が続く中東地域の水不足対策に貢献
人口増加や産業発展に伴って水不足が深刻化する中、近年では環境保護の観点から、海水淡水化プラントにおける水処理プロセスとして、従来の蒸発法に比べて消費エネルギーを大幅に削減可能な“水処理膜法”への移行が進んでいる。水処理膜法による海水淡水化技術は、持続可能な水資源の確保のカギを握るソリューションとして注目され、省エネルギーかつ高性能な水処理膜技術への期待も一層高まっているという。
こうした背景から東レは、サウジアラビアを拠点とする子会社のTMMEにおいて、水処理ソリューションの高度化に貢献する取り組みを続々と開始。4月にはTMMEの敷地内にて、水処理膜から水処理プロセスまでの一貫した水処理技術サービスを提供する「中東水処理技術センター(MEWTEC)」を建設し、稼働を開始。そして今般、海水淡水化用RO膜を製造する新工場を増設し、その稼働を開始したとする。
新工場の開設およびMEWTECの開所に際しては、11月12日に記念式典が開催され、サウジアラビア東部州知事や各省庁代表、在サウジ日本大使なども出席。東レは同式典について、サウジアラビアにおける同社の10年以上にわたる共同事業の実績や信頼、そして今後の発展への期待を象徴する節目となったとした。
東レによると、今回の工場増設により、同社が海水淡水化用ROエレメント製品を製膜工程から組み立てまで一貫して生産する、サウジアラビア発の企業になったとのこと。今後は省エネルギー型の水処理膜技術をタイムリーに市場へと供給する体制を強化し、将来的な産業発展が期待される中東・MENA地域をはじめとする周辺地域の水問題解決に貢献する重要な原動力となるため、地域の水インフラへのさらなる貢献・支援を行っていくとしている。


