アスクルは11月12日、同社サービスの復旧計画を更新した。従来の予定を繰り上げ、同日よりソロエルアリーナWebサイトの受注と直送品の出荷を開始したことを発表した。
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ソロエルアリーナWebサイトを再開
アスクルは10月19日に発生したランサムウェア攻撃による被害の影響で受注・出荷業務および各種オンラインサービスを停止。その後の復旧作業により、一部の受注および手作業による出荷業務を再開した。今回は11月6日に発表した復旧計画の繰り上げ実施が発表された。
従来の計画では11月12日に商品および出荷拠点の拡大が予定されていたが、これを11月10日に繰り上げて実施。11月中旬としていたソロエルアリーナWebサイトのオンライン注文は、今回の発表と同日となる11月12日から開始した。
また、予定に含まれていなかったサプライヤーの直送品についても、11月12日から出荷を開始している。この直送品はソロエルアリーナWebサイトのオンライン注文に限定されるが、約200万アイテム(9サプライヤー)の注文が可能とされる。
なお、アスクルからの出荷はトライアルが続けられており、最大で従来の出荷能力の2割程度とされる。その他のサービスでは印刷サービス「パプリ」の一部受注の開始が発表された。対象の顧客に限り、11月11日からFAXによる注文が可能とされる。
本格復旧は12月上旬以降
アスクルは顧客の業務継続を最優先に考え、事業所向けサービスの復旧を先行させているという。その努力が奏功したのか、今回はトライアルフェーズの繰り上げが行われた。
次は本格復旧が予定されているが、本稿執筆時点において12月上旬以降とする予定に変更はない。同社はセキュリティ対策の強化および安全確保を重視する方針を掲げており、無理のない範囲で復旧を加速させる意向とみられる。

