茨城県つくば市、筑波大学、関東鉄道、KDDIの4者は11月11日、国土交通省から採択された「自動運転社会実装推進事業」の取り組みとして、2025年11月21日から2026年1月23日の間、関東鉄道バス路線である「筑波大学循環」においてレベル2自動運転バスの実証走行を実施することを発表した。
この実証はつくば市におけるレベル4自動運転バスの実装に向け、社会受容性や安全性などの効果を検証するものであり、同市における運転手不足や路線の廃止および減便といった公共交通の課題解決や、交通の維持・拡大に貢献する。2027年度のレベル4自動運転バスの実現を目指すという。
実証の実施に際し、4者は「つくば自動運転社会実装推進事業コンソーシアム」を設立。自動運転バス実証の協力会社であるA-Drive、パーソルビジネスプロセスデザイン、アイサンテクノロジー、ティアフォー、SOMPOリスクマネジメントらと共に実証を進める。
実証の背景と目的
政府は「デジタル田園都市国家構想総合戦略」(23年改訂版)において、「地域限定型の無人自動運転移動サービスについて、2025年度までに50カ所程度、2027年度までに100カ所以上で実現し、全国に展開・実装する」を目標として掲げている。
自動運転移動サービスの本格的な普及に向けては、環境整備、技術開発、社会受容性向上の総合的な取り組みをもとに、事業化につなげていくことが重要とされている。
つくば市は2022年に、スーパーシティ型国家戦略特別区域として区域指定された。さらに、「つくばスーパーサイエンスシティ構想」を策定し、住民の協力を得ながら大胆な規制改革とともに先端的な技術とサービスを社会実装することで、科学的根拠によって人々に新たな選択肢を示し、多様な幸せをもたらす大学・国研連携型スーパーシティの実現を目指している。
つくば市では自家用車が主な交通手段となっており、特に高齢化が進む郊外においては公共交通網の整備が喫緊の課題とされる。一方で、路線バス事業を行う運行事業者は運転手不足や高齢化が課題となっており、路線バスの減便や廃止を余儀なくされている。
こうした中、「つくば自動運転社会実装推進事業コンソーシアム」と協力団体の官民学が一体となり、新たなテクノロジーであるレベル4自動運転バスの社会実装に向けた取り組みを実施する。つくば市における公共交通の課題解決を図るとともに、持続可能都市の実現を目指す。
実証の概要
今年度は関東鉄道バス路線である「筑波大学循環」において、レベル2自動運転バスによる実証走行を実施。社会受容性や安全性、技術面などレベル4自動運転バスの社会実装に向けて必要な効果検証を実施する。
今回の実証で得られた検証結果をもとに、運行エリアの拡張や車両数を増やすなど輸送人員を拡大し、2026年度に自動運転バスの定常運行開始、2027年度にレベル4自動運転バスの実現を目指す。


