author=小林行雄 lead=古河電気工業(古河電工)は、データセンター向け放熱・冷却製品(ヒートシンク)の主力生産拠点であるフィリピン工場の隣接地に工場を拡張すること、ならびに開発拠点である平塚工場の関連設備を増強することを発表した。
データセンターの水冷ニーズ増加でヒートシンク工場を拡張
古河電気工業(古河電工)は11月10日、データセンター向け放熱・冷却製品(ヒートシンク)の主力生産拠点であるフィリピンのFURUKAWA ELECTRIC THERMAL MANAGEMENT SOLUTIONS & PRODUCTS LAGUNA(FTL)の水冷モジュール工場の隣接地に工場を拡張すること、ならびに開発拠点である平塚工場の関連設備を増強することを発表した。
データセンターにおいては、AIニーズの高まりとともに、GPUを中心とした高発熱への対応を目的として高性能なヒートシンクに対するニーズが高まってきている。特に、従来の空冷による冷却では素子が冷え切らないため、流路を設けたコールドプレートを素子面に搭載して、水などの液体を循環させて熱を回収して、離れたところで液体の放熱・冷却を行う循環式の水冷方式の活用が進みつつある。同社でも、従来の空冷方式に加えて、水冷方式によるソリューションに関する研究開発を進めてきており、平塚工場ならびにFTLにて2026年9月より量産を開始する計画を掲げているという。
水冷モジュールの売り上げ目標は2030年度で1000億円
今回の工場拡張はそうした市場の動きに対応することを目的としたもので、FTL内のデータセンター向け水冷モジュール工場の隣接地に工場を拡張する。拡張部分は2028年1月からの量産開始を予定しており、この増産対応により同工場の総面積は3万6100m2、生産能力は2024年7月の計画時点と比べ2倍以上となり、受注増加と水冷モジュールの適用範囲の拡大に対応することが可能になるという。
一方の平塚工場では新機種への対応や製造体制を強化することを目的とした関連設備の増強を行うとするほか、BCPを踏まえ、これら複数拠点による製造体制の整備と強化を図っていくとする。
同社では、先行して稼働する製造ラインでの増産対応も含め、水冷モジュールの売り上げについて2027年度に500億円以上、2030年度に1000億円を計画として掲げているという。
なお、FTLで使用されるすべての電力は再生可能エネルギー由来であり、新設の製造工場についてもスコープ1・2の温室効果ガス排出量はゼロとなるとしている。また、平塚工場で使用するすべての電力についても再生可能エネルギー由来であり、スコープ2の温室効果ガス排出量はゼロとなるとしている。

