リコーは10月28日、ドキュメントの仕分けや管理、データの抽出などの業務の自動化を支援するプロセスオートメーション事業をグローバルに強化する方針を発表した。また、AI技術を活用したSaaS(Software as a Service)プラットフォーム「RICOH Intelligent Automation」を開発し、インテリジェントドキュメントプロセッシング(IDP)領域のビジネス展開を加速する。
RICOH Intelligent Automationは、リコーのプロセスオートメーションソリューションのコアエンジンとして機能する。業務上のさまざまなドキュメントから情報を読み取り抽出するIDPに加え、基幹システムなど他のシステムやサービスと連携し、業務プロセス全体を自動化するオーケストレーション機能を提供する。
取り組みの背景
リコーは「プロセスオートメーション」と「ワークプレイスエクスペリエンス(コミュニケーションサービス領域)」を、顧客基盤やIP(知的財産)など強みを生かせる成長領域と位置付け、経営資源の集中を進めている。
顧客が持つ情報のデジタル化とその活用による業務効率化を通じて、働く人をタスクワークから解放するとともに、ユーザーのハイブリットなワークプレイス環境の構築を支援する多様なサービスを展開する。
PA領域の中でも、IDPは今後の市場成長が特に期待されている分野だという。Fortune Business Insightsの調査によると、その市場規模は2032年までに、2023年比で11倍を超える約667億米ドルに拡大すると試算されている。
リコーは今回、RICOH Intelligent Automationの開発により、ドキュメントやワークフローマネジメントに関わるアプリケーション、アウトソーシングサービスに関するソリューションと技術を結集し、PA領域での価値提供をさらに強化する
RICOH Intelligent Automationの概要
RICOH Intelligent AutomationはAIを含む技術でドキュメントの処理を自動化する、IDPを強みとするSaaS型のオーケストレーション・プラットフォーム。IDP、インテグレーション、ワークフロー作成という3つの機能を備え、複合機やスキャナなどのデバイスと各種アプリケーション、パートナー企業のソリューションと連携し、データの入り口から出口まで、ドキュメントに関わる業務の自動化をワンストップで支援する。
同プラットフォームは紙とデジタルが混在する環境においても、業務上のさまざまなドキュメントを一括で処理したいという顧客ニーズに対して、多言語(200言語以上)での対応が可能。
手書き文字の読み取りや、非定形・非構造化文書からのデータの自動抽出、仕分け、文書分割などができる。さらに、ユーザーの業務プロセスに応じてさまざまなデバイス、システム、技術を組み合わせて、ノーコードでの個別のワークフロー構築も可能。既存の運用を大きく変えることなく柔軟に導入できるという。
なお、同プラットフォームは2024年4月に全株式を取得した独natif.aiが持つ、インテリジェントキャプチャと呼ばれるAIを活用した画像認識やOCR(Optical Character Recognition:光学文字認識)の技術などを取り入れている。
これにより、紙文書や手書き文書を含むさまざまなドキュメントからの情報抽出機能を強化し、幅広い業務プロセスにおいて自動化・高度化を実現している。今後は生成AIを活用し、AIアシスタント、AIエージェント機能などの追加アップデートを予定しているという。
