Microsoftは2025年5月初旬にMicrosoft 365アプリの新しいアイコンデザインを発表した。新しいアイコンのデザインは、従来よりも曲線的なフォルムで、色合いもカラフルなデザインになっている。同社はこのたび、Instagramの公式アカウントへの投稿で、Word、Excel、PowerPointの3つのアプリアイコンについて、正式決定前に却下された複数のバージョンを公開した。
曲線的でカラフルな新アイコン
Word、Excel、PowerPointについて、Microsoftが正式採用した最終バージョンのアイコンは下図になる。
Microsoftは、デザインのリニューアルに関する詳細を公式ブログの次の記事で詳しく解説している。
新アイコンの主なコンセプトとしては次の4点が挙げられている。
- シンプルで心地よいデザイン
- より柔らかく流動的な形状
- より豊かで鮮やかな色使い
- 一目で認識できる
このコンセプトに基づいた試行錯誤の結果、新アイコンはこれまでよりも曲線が滑らかになり、グラデーションはコントラストが向上してより鮮やかになった。Wordのアイコンの横棒は以前は4本だったが、新バージョンでは視認性を考慮して3本に簡素化された。Excelも同様に、グリッドが1行分減っている。
不採用になったアイコンのバリエーション
Instagramのストーリーでは、この最終案に至る以前に不採用になった次のバリエーションが紹介されている。
Wordのアイコンでは、紙や束を印象付ける表現や、「W」の文字をアイコン化する方法などが試みられている。Excelはグリッドのイメージを基本としながら、セルの配置や形状のバリエーションを研究している。PowerPointでは、スライドのイメージを表現する試みが見られる。
いずれのアプリも、レタープレート(「W」「X」「P」の文字のパネル)を付けないバリエーションを多く試作している。それにもかかわらず、最終盤では旧来どおりレタープレートを残しているのは興味深い。レタープレートの存在意義については社内でも多くの議論があったものの、そのブランドエクイティの高さを考慮した上で、「私たちの伝統を守りつつ、全体のデザインとの視覚的な統合性を高めることで、レタープレートを現代的にアレンジした」とMicrosoftは説明している。
新しいアイコンは、Microsoft 365の一般ユーザーと商用ユーザーの両方を対象として展開が始まっている。なお、モバイルデバイス向けにはレタープレートなしのバリエーションが採用されている。

