Rocket Lab(ロケットラボ)は米国時間8月28日、再使用型ロケット「Neutron」(ニュートロン)のための試験・打ち上げ・着陸施設となる「Launch Complex 3」をバージニア州沿岸に開設した。
Launch Complex 3(LC-3)は、バージニア宇宙港局(VSA)が運営する中大西洋地域宇宙港(MARS)内の、ワロップス島 発射台0Dに建設。ニュートロンロケットによって、同宇宙港史上最大の軌道打ち上げ能力を発揮する準備が整ったとしており、商業用衛星コンステレーションや国家安全保障、惑星間ミッション、そして最終的には有人宇宙飛行に向け、13,000kg(33,000ポンド)の宇宙輸送能力を持つとする。
LC-3は、“世界で最も頻繁に飛行する小型軌道ロケット”の「Electron」(エレクトロン)打ち上げ専用発射台である、第2発射施設のすぐ隣に位置しており、ロケット・ラボにとっては4番目の発射施設となる。LC-3の建設は2023年後半にスタート。バージニア州に拠点を置く地元の労働者や企業など、60を超える業者が同施設の開発に携わり、2025年8月に正式オープンした。同社は「2年足らずで建設が完了したことは、世界クラスの発射施設を世界中に提供するという同社のスピードと専門知識を示す証だ」とアピールしている。
発射台の高さは9メートルで、油圧機構によって操作され、ニュートロンの試験や打ち上げ操作のために、機体の支持・保持と放出までを担う。地上施設やロケット操作のための機器を収める保管施設や、ロケットへの燃料注入用のタンク、給水塔なども備えている。
ニュートロンは、ロケットラボが開発した新しい中型ロケットで、70回の打ち上げ実績を持つ現行のエレクトロンロケットの技術とインフラを活用。第1段とペイロードフェアリングを単一の統合段として地球に帰還させる独自設計を採用しており、第1段に9基の「Archimedes」(アルキメデス)エンジン、第2段に真空最適化アルキメデスエンジン1基を備え、13トンのペイロードを打ち上げられるとする。
ロケット・ラボの創設者でもあるPeter Beck(ピーター・ベック)CEOは、LC-3の開設に際して、「米国が最重要ミッションに必要とする、宇宙への確実なアクセスと、発射場の多様性を我々が提供する。ニュートロンは、米国の国際宇宙ステーションや地球低軌道への迅速かつ確実な到達に加え、月や火星への探査も可能にする。我々は米国の宇宙分野におけるリーダーシップを強化し、州内外における革新と成長の新たな機会を創出している」と述べている。


