一体型HPLCに2種類の新機種を追加
島津製作所は9月1日、一体型高速液体クロマトグラフ(HPLC)「i-Series」として「LC-2070」および「LC-2080」の2機種を発表した。
同シリーズはコンパクトな卓上型ながら、高い基本性能と分析の高速化などを提供することで、世界の製薬企業を中心に累計約4万3000台を販売してきた実績を持つHPLC。今回発表された2機種は、品質管理などのルーティン分析で求められる堅牢性を確保しつつ、「作業の効率性」や「作業者の熟練度に影響されないデータ取得」などの強化を目的に、分析前に送液ユニットやオートサンプラーの状態を自動で診断する機能や、カラム情報を一元管理するオプション機能「iCMP(intelligent Column Management Platform)」を追加。この装置の立ち上げ時に自動で主要ユニットの状態を診断する機能を活用することで、配管の汚れやつまりなどの動作不良を検出できるようになるとするほか、カラムオーブン温度と連携した移動相流量制御機能により、カラムへの急激な圧力負荷を抑制しながらカラム平衡化を自動で実行することでデータの信頼性を高めることを可能とするという。また、分析中のトラブルに際して装置を自己復旧し、ダウンタイムを削減することも可能だという。
カラムの使用履歴を製造メーカー問わずに管理可能なオプション
一方のiCMPは、カラムの使用履歴を管理できるプラットフォーム。分析前にカラムに貼付した二次元コードをスキャンして、分析条件や分析回数などの履歴を紐づけることで、過去の分析結果を検索できるようになり、保持時間やピーク形状を比較し、カラムのパフォーマンスを確認することもできるようになるという。また、カラムの製造メーカーを問わず利用できるため、情報の一括管理を行うことも可能だという。
環境負荷低減に向けた工夫も採用
このほか、高圧バルブの交換周期を従来の2倍に延ばすことで消耗部品の使用量を抑えることも可能としたとする。さらに、従来は外装パネル3種類およびリザーバトレイにコポリエステル樹脂(PCTG)のみを使っていたが、同じ部材に30%のケミカルリサイクル樹脂を加えたとするほか、ポリプロピレン樹脂を使用したメインフレームなどの部品も、再生比率100%のメカニカルリサイクル樹脂に変更。加えて、梱包材の構造などの工夫による運送コスト削減も実現したとする。また、分析中の消費電力を従来機種より減らすことで、年間約100tの温室効果ガスの排出量削減も見込めるとしている。
なお、希望小売価格は上限耐圧50MPaの「LC-2070」が630万円~、上限耐圧70MPaの「LC-2080」が740万円~としており、同社では発売後1年間で国内外合計5000台の販売を目指すとしている。
