このブログは、疲労と休息がテーマの特別企画「ツカレからの脱出 ~疲れとやすみのサイエンス」(2025年7月16日~9月15日)の様子をお届けするブログシリーズです。
「ツカレからの脱出 ~疲れとやすみのサイエンス」では、「やすめる、たべる、つくる、ふれあう、はなれる、たのしむ、きりかえる」という7種類の休み方に沿って、展示をご紹介しています(7種類の休み方については詳しく知りたい方はこちらをご覧ください)。
今回ご紹介するのは、その中でも「ふれあう」と「たのしむ」にぴったりの存在。疲れた心と身体に、ほっとする癒しを与えてくれるロボットたちです。
あなたはどの子が気になる? 癒しのロボット大集合
まずご紹介するのは、犬や猫のぬいぐるみのような見た目のロボット。とろんとした目にコロンとしたボディがかわいらしいです。小さな口に指を入れると……噛まれた! でも痛くない、思わず顔がほころんでしまうハムっと優しい甘噛みです。その名も「甘噛みハムハム」というこちらのロボットはペットや赤ちゃんのやさしい甘噛みを再現しています。ハムハム……と一生懸命噛み続けたり、ハム―ッとくわえて指を離さなかったり。甘噛みハムハムたちとの触れ合いはまるで疲れを噛みほぐしてくれるようです。
続いては白くて丸みのある形が特徴的なクッション型ロボット「fufuly(フフリー)」です。わたあめのようで、雲のような見た目は、ふぅと吐いた息の形をモチーフにしているのだとか。抱きかかえると思ったより重量感があり、その適度な重さが安心感を与えてくれます。さらにかすかに膨らんだり縮んだりもするので動物が呼吸をしているようです。その動きに合わせるように抱いている自分の呼吸も、自然と穏やかになるのを感じます。
fufulyを抱いてふぅっと一息ついていると、目の端にモフモフした何かがちらちら動いています。しっぽ型のロボット「Qoobo(クーボ)」です。丸いふわふわのクッションにしっぽが生えているような見た目。果たして犬なのか? 猫なのか? それとも……? 受けとり方はきっと人それぞれです。体をなでると、しっぽをふりふり。こちらの行動に合わせて動いてくれる様子に心がほっこりします。そうかと思ったら、たまにひとりでに勢いよくしっぽをブンブン。気まぐれなしぐさにも愛らしさを覚えます。
ロボットとふれあう、たのしむ時間
冒頭でご紹介をした7種類の休み方のうち「ふれあう」タイプの休み方は、友達や家族との会話やペットとふれ合いによって気分を安定させたり、安らぎを得たりするものです。家族と団らんしたり、ペットと遊んだりする時間は、それがぬいぐるみやロボットのような非生物であっても何よりの疲れ解消法になる、なんて方もいらっしゃるのではないでしょうか。この感覚は科学的にも解明されてきており、例えばQooboと触れ合うとネガティブな感情が和らぐという検証結果も報告されています。ほかにも、人や動物と触れ合って心の癒しを感じたとき、脳内では安心感を生み出すオキシトシンという物質が放出されることなどもわかってきています。
「たのしむ」タイプの休み方は、自分の楽しいと思うことや趣味に没頭し、憂鬱な気分を解消する休み方です。好きな音楽を聴いたり、映画を見たり、大好きな推しを一生懸命応援していると疲れが吹っ飛んでしまう、と感じる人もいるかもしれません。甘噛みハムハムやfufuly、Qooboなど、会場に展示しているロボットたちとの時間がこの「たのしむ」タイプの休み方に当てはまるという方もいるのではないでしょうか。(かわいいもの好きの私にとってもそうです!)
ほかにもこんな子も! 日常を「きりかえる」癒しのロボットたち
皆さんの疲れをとってくれそうなロボットたち、まだまだほか展示しています。
マグカップに腕をちょこんとのせている小さい猫型のロボット「猫舌ふーふー」。口から風を出し、熱々の飲み物を一生懸命フーフーと冷ましてくれます。けなげにも見えるそんな姿にほっこりさせられます。
その隣でこっちをじっと見つめるモフモフのロボットは「みるみ」。首をかしげたり、近くにいる人をじーっと見つめたりします。新幹線などで前の座席に座っている子供と目が合って見つめられ、なんだか心があったかくなった経験はありませんか? 「みるみ」に見つめられるのはまさにそんな感覚。さらに鞄につけていつでもいっしょに出かけることができるロボットです。
このような日常をちょっと彩るロボットたちは、「ふれあう」や「たのしむ」のほかに「きりかえる」という休み方にも当てはまります。
「きりかえる」は旅行に出かけるなど、まわりの環境を変えて、気分をきりかえる休み方です。部屋の掃除や模様替えなどもこれに当てはまります。気になるロボットを自分の生活にちょっと取り入れて、気分を変えてみるのもおすすめです。
あなたにぴったりのロボット、探しに来ませんか?
会場ではワークシートに、来館者のみなさんが自分にぴったりの休み方の組み合わせ「おやすみブレンド」を描いてもらっています。ここでご紹介しているロボットたちは、みなさんの「おやすみブレンド」でも大人気です。会場には、紹介したロボットたちを取り入れた自慢の「おやすみブレンド」がたくさん集まっています。
あなたはどの子が気になりましたか?
触れたり抱いたりするうちに、自分だけの癒しのロボットが見つかるかもしれません。ぜひ未来館に足を運んでみてください!
【展示協力】
ユカイ工学株式会社
関連リンク
- ツカレからの脱出 ~疲れとやすみのサイエンス https://www.miraikan.jst.go.jp/events/202507164019.html
- ユカイ工学株式会社https://www.ux-xu.com/

執筆: 青木 皓子(日本科学未来館 科学コミュニケーター)
【担当業務】
アクティビティの企画全般に携わり、情報発信や対話活動を行う。これまで、実験教室の開発と運用、研究者とのトークイベントや研究エリア入居プロジェクトのイベントを担当。
【プロフィル】
幼少期は立ち止まっては石を拾ったり、花を摘んだり、空を眺めたりと家に帰るのに時間がかかる子どもでした。学生時代の旅の経験から、いろいろな国の方とお話することが好きです。昨日よりも今日、ちょっとだけいい日だったなと思える日々をつくりたい、そこに科学がどう関わるのかを考えたいと思っています。
【分野・キーワード】
生命科学、植物







