Microsoft専門のニュースサイト「Windows Latest」は8月20日(現地時間)、「Microsoft is investigating Windows 11 KB5063878 SSD data corruption/failure issue」において、8月のセキュリティ更新プログラム「KB5063878」を適用するとソリッドステートドライブ(SSD: Solid State Drive)に障害が発生する不具合の調査が開始されたと報じた。

これは「Windows 11の更新プログラムでデータ破損の可能性、日本限定か | TECH+(テックプラス)」として伝えた不具合の続報となる。

  • Microsoft is investigating Windows 11 KB5063878 SSD data corruption/failure issue

    Microsoft is investigating Windows 11 KB5063878 SSD data corruption/failure issue

不具合の概要とMicrosoftの発表

この不具合は8月の更新プログラム(KB5063878など)を適用した後、使用率60%以上のSSD(またはHDD)に連続して50GB以上の書き込みを行うと、ドライブをロストしてファイルを破損させる可能性があるというもの。日本からの報告例が多く、一部のストレージデバイス限定で問題が発生するなど不自然な状況が報告され、更新プログラムの問題かハードウェアの問題かわからない状況となっていた。

Windows Latestによると、Microsoftは不具合の問い合わせに対し「当社はこれら報告を認識しており、パートナーとともに調査中です」と述べ、Phisonなどのハードウェアベンダーと協力して調査を実施していることを明らかにしたという。しかしながらこれ以上の発表はなく、原因や修正の見込みなどはわかっていないとされる。

原因の推測は可能だが、不具合が日本に集中している理由はわからない

Windows Latestはこれまでの報告例から、ハードウェアキャッシュおよびウェアレベリングと、Windowsの不完全なキャッシュ制御に原因があるのではないかと推測を伝えている。Windowsがハードウェアキャッシュのあふれを無視して書き込みを続けた結果、コントローラーが応答を停止したのではないかとの考えだ。

しかしながらこの推測が正しければ、日本以外でも不具合が多発していなければ説明がつかない。Windows Latestは日本特有のワークロードパターンがあるのだろうと述べ、それ以上の言及を避けている。

更新プログラムのアンインストールはせず、運用で回避を

8月のセキュリティ更新プログラムには重大な脆弱性の修正が含まれており、アンインストールは推奨されていない。また、本件不具合は大きなデータを連続して書き込むなど、特殊な要件を必要とすることから大多数のユーザーには影響しないとみられている。

そこでWindowsユーザーには不具合発生の条件を満たさないように、運用で回避することが推奨される。大きな圧縮ファイルはインターバルを挟んで数回に分けて解凍し、大きなファイルを作成する際は作業を分けることで影響を回避できると考えられる。

この回避策を活用できないケースにおいては、不具合の確認されていないストレージデバイスの利用が有効な対策とみられる。Microsoftには速やかな調査の実施と対策が望まれている。