Microsoftは8月19日(現地時間)、「Bring AI to your formulas with the COPILOT function in Excel」において、表計算ソフト「Microsoft Excel」にAI関数「COPILOT」を追加したと伝えた。
この関数を使用することで、テキスト分析、コンテンツ生成、そして作業の高速化が可能になるという。
新関数「COPILOT」で数式にAIを導入する
COPILOT関数はその他の関数と同様に数式の一部として利用可能。関数にプロンプトとコンテキスト(参照データ)を指定すると、AzureでホストされるAIモデルにデータが送信され、結果をグリッド全体にスピルする動的配列として受け取るという。
関数の構文は次のとおり。
- =COPILOT(prompt_part1, [context1], [prompt_part2], [context2], ...)
第1引数の「prompt_part1」は、文字通りAIのプロンプト入力となる。第2引数の「context1」は、AIモデルに送信するコンテキストまたはデータ(単一セルまたは範囲)を入力する。このプロンプトとコンテキストのセットは複数回指定することが可能で、特定範囲の値を別の範囲の値で分類するなどの利用が想定されている。
推奨される用途と使用すべきでない用途
COPILOT関数は生成AI(GPT-4.1-mini、2025年4月時点)を用いて結果を生成することから、誤差を許容できる用途での利用が最適とされる。ユースケースとしては、データの要約の生成、サンプルデータの生成、推論に基づく分類やタグ付け、アンケート(自然言語)の評価などが想定されている。
使用すべきでない用途としては、決定論的な精度を要求する用途が挙げられている。具体的には数値計算、法的またはコンプライアンスに影響を与える用途、リアルタイムデータの処理などが不適当とされる。
MicrosoftはCOPILOT関数の開発を今後も続け、また使用する生成AIを変更する可能性もあることから、関数の出力結果は流動的としている。そこで時間の経過とともに出力が変化しても許容できる条件での使用や、結果をコピーして固定する利用方法を提案している。
使用制限とリリース情報
COPILOT関数はAzureでホストされるAIモデルを利用することから、現時点では次の使用制限がある。
- Copilotサブスクリプションが必要
- 10分ごとに100回、1時間あたり最大300回の呼び出しが可能
- ライブWebデータや社内のビジネス文書に直接アクセスすることはできない(将来サポート予定)
- 現在のAIモデルの知識は2024年6月以前に限定される
Microsoftによると、同機能はMicrosoft 365 Insiderプログラムのベータチャネルユーザー向けに提供が開始されているという。Webユーザー向けのExcelには、Frontierプログラムを通じてまもなく展開を開始される予定。より詳しい使用方法や使用条件などは、公式サポートドキュメントから確認することができる。
同機能を利用すると、アンケート結果の集約やデータ収集など、人間の評価や調査が必要とされてきた作業を自動化できるようになる。これまで数時間または数日かかっていた作業を短時間で処理できる可能性があり、業務効率の大幅な向上に寄与することが期待されている。

