ルネサス エレクトロニクスは7月25日、同社のソフトウェア&デジタライゼーション事業の持株会社として、新たに米国に子会社を設立することを決定したことを発表した。

半導体だけでなく周辺のソフトにも注力するルネサス

同社は2024年1月、ソフトウェアおよびデジタライゼーションに特化した組織を新設するなど、従来の半導体デバイス一辺倒の事業体制から、その周辺で必要となるソフトウェアを中心としたビジネス領域も扱うことを目指した体制強化を進めてきている。最たる例が2024年8月に買収したAltiumの存在で、協力して、あらゆる規模・業種のユーザが電子機器を設計できる統合されたオープンな「電子機器設計・ライフサイクルマネジメントプラットフォーム」の構築を進めているほか、2025年1月には、Altiumによるサプライチェーン管理企業のPart Analyticsの買収も発表している。

設立は2026年第1四半期を予定

特定子会社は、こうしたソフトウェア&デジタライゼーション事業関連の子会社や管理を行う持ち株会社という位置づけで、2026年第1四半期中に設立することを計画しているとする。

また、特定子会社の設立と並行して必要な手続きを経て、Altiumを含む同事業の関連子会社の株式を特定子会社に集約。一元的に同事業に関わる企業群を管理することで、ガバナンス強化と業務効率向上を実現するとともに、将来の事業展開や社内資源の配分に柔軟に対応できる体制の構築を目指すとしている。

なお、現時点では設立を計画した段階であり、100%出資の子会社となること以外、新会社の社名や詳細な本社所在地、代表者などは未定としているほか、資本金も暫定で1ドルとしており、設立後、段階的に増資を行う可能性があるとしている。