JMDCは7月7日、PHRサービス「Pep Up」において、睡眠の質を可視化し、改善を促す機能「Pep Up スリープ」をリリースした。
「Pep Up(ペップアップ)」は、JMDCが健康保険組合向けに開発・提供しているPHRサービス。健康保険組合加入者であるユーザーが「健康状態の見える化により健康に対する行動変容を促す」ために、さまざまなコンテンツを通じて、健康になるための行動を取りたくなるようなインセンティブ(動機づけ)を提供する。
今回、提供を開始した「Pep Up スリープ」は、Pep Upユーザーのうち約2万人、100万日分の睡眠データと、健康診断のデータを用いて機械学習モデルを構築し、総睡眠時間、深い睡眠時間、レム睡眠の割合などを指標に、睡眠休養感との相関をスコア化した。睡眠の長さや深さだけでなく、「実際に休養できた」と感じる睡眠を目指す行動を具体的に提示できる。
現状と理想の睡眠状態を比較し、例えば「30分早く就寝すればスコアが5~7点上昇する可能性があります」など、機械学習モデルに基づいた具体的な数値を提案する。
提供するスコアは、医療費との相関関係が検証されたスコアであるのが特徴。JMDCが2025年2月に行った「Pep Upリサーチ」の回答者のうち、926名を対象に実施した分析では、全体の傾向として睡眠休養感スケールが高いほど睡眠スコアも高く、平均医療費が下がる傾向が見られ、最大で約27%低い(月平均:9,990円→7,327円)結果だった。
日中の眠気頻度に関しても、スコアが高く眠気が少ない層では、医療費が約20%低減していることが確認でき、今回提供する睡眠スコアそのものが、医療費や健康アウトカムと強い相関を持つことが示されている。