SEMIが半導体材料市場を分析した四半期レポートを発行

SEMIは7月7日(米国時間)、Linx Consultingとの協力のもと、ウェハファブ材料市場に対する詳細な分析と予測を提供する包括的レポート「Wafer Fab Materials Quarterlyレポート」の発行を開始したことを発表した。

同レポートは、毎年1月、4月、7月、10月の四半期に1回発行されるもので、経済動向、材料使用状況、販売実績、生産能力予測の実践的洞察を業界の専門家に提供するもの。SEMIでは、SEMIの持つ業界データとLinx Consultingの分析・予測能力を組み合わせることで、戦略的および経営上の意思決定を支援することを目的としたものであると説明しているほか、SEMIの市場情報の製品構成を補完し、重要性が増している材料市場に対するより深い洞察を提供するものだとも説明している。

主要半導体材料の動向をカバー

内容としては、シリコンウェハ、フォトレジスト、ガス、成膜材料、ウェットケミカル、CMP材料の製品カテゴリ・最終アプリケーション別の予測を提供するほか、ベンチマーク分析と市場シェア分析を可能とする主要サプライヤと半導体企業の個別販売データの提供、製品カテゴリ、地域、ウェハサイズ別の生産能力予測に加え、プロセスノード別のウェハ当たりのコスト洞察といった情報も提供するとしている。

また、半導体売上高、設備投資額、シリコン出荷面積、在庫、稼働率の分析といった業界の概要的なものや、GDP、工業生産、消費者物価指数(CPI)などのマクロ経済指標を基にした半導体市場動向の枠組みなどについても提供するとしている。

なお、初回のレポートは、2025年第2四半期版となり、ウェハファブ材料市場におけるダイナミックな変化が明らかにされているとするほか、2024年のフォトレジスト市場について2023年の前年比11%減から一転して同14%増となったことや、先進フォトレジストが売上高全体の80%以上を占めており、2028年までに84%に達することが予想されること、CMP材料が注目の成長分野となってきていること、7nmプロセス以下の先端プロセスの生産能力が2028年まで年平均成長率(CAGR)20%で拡大し、併せて原子レベルでの精密製造をサポートする材料ソリューションの需要が増していることなどが示されているという。

  • 各主要半導体材料ごとの市場推移予測

    各主要半導体材料ごとの市場推移予測 (出所:SEMI)